椎名高志

押入れの奥から『(有)椎名百貨店』を引っ張り出して久しぶりに読んだ。やはり面白い。椎名高志は稀に見る優れたコメディー漫画家だ。
しかしつい最近まで週間少年サンデーに連載されていた『一番湯のカナタ』は最初からどうも歯切れが悪く、盛り上がらないままに打ち切られてしまった。僕自身もあまり好きではなかったが、何となく寂しい気がした。「もうこの人は面白い漫画がかけなくなってしまったのかなあ」とも思った。その考えは飛躍しすぎかもしれないけれど。
僕のサンデー経験というのはちょうど『GS美神 極楽大作戦』の連載が始まってからのことになる。兄が買ったサンデーを盗み読みし、ワクワクしながら読んでいたものだ。あの頃はよかった。『今日から俺は』『うしおととら』『パトレイバー』『らんま』など、各作家がノリにノって漫画を描いていた時代だった。とはいってもまだ十年たらず前の話だけど、「少年」漫画にとって、十年という月日はあまりにも大きい。

結局何が言いたいのかというと、今のサンデーをどうにかしてください、ってことです。