僕はそんなに本を読むタイプでは無いんですけど、最近、ちょこちょこと読書しております。暇なんです。でも人様に借りた本は読んでません。いや、ほんとスイマセン(私信)。で、何を読んでいるのかといえば、太宰治。僕のような甘っちょろいニヒリスト気取りの腐れ学生にとっては聖典のような太宰作品です。『新樹の言葉』という新潮文庫の短編集なんですけど、これがなかなか面白い。薬とか心中とかでどん底に落とされた太宰が何とか這い上がろうとしている時期の作品群です。文章は太宰にしては「あれ?」と思うところが無いでもないですが、表題作なんかは名作。こんな文章を書いてみたい。読点の打ち方は僕と違いますけどね。
どこかで誰かが「太宰はテキストサイト的だ」みたいなことを言ってたような気がするのですが、確かにそんな感じは受けますね。僕がよく書くキャラもの日記(むしろそれ以外で面白いものが無い)も、太宰の得意とする独白体に物凄く影響を受けてますから。「女生徒」だとか「駆け込み訴え」だとか。これまで純文学は敬遠してきたってひとも、一回読んでみて下さい。僕が書く文章に少しでも好意的な印象をお持ちなら、きっと太宰を気に入るはず。僕の文章が糞に思えるはず。お勧めは『走れメロス』『もの思う葦』『パンドラの箱(漢字出てこねえ)』の三点です。いずれも新潮文庫で買えます。是非。