mikadiri2003-09-10

「最新ニュース! オリックスの谷と田村亮子が結婚だってさ!」ってくらい今さらですけど、村上春樹訳のJ.D.サリンジャーキャッチャー・イン・ザ・ライ」をきちんと読み返してみました。一読した感じは「もったいつけた割りに大したことねぇ」だったのですが、じっくり読んでみるとやはり味わい深い作品ですね。それにしてもいつも思うんですが、サリンジャーに限らずこの時代のアメリカ文学って、会話がかみ合ってませんよね。一人称で綴られる小説にこの傾向は顕著だと思うんですけど。主人公の質問を無視して相手が自分語りをベラベラ続けたり、聞いてもいないことを延々と話し続けたり。向井秀徳風に言えばディスコミュニケーションですよ。ホールデン・コールフィールド状態におけるフラッシュバック現象。うむ、意味がわからんのでここで終わりにします。
あ、あと、これは余談なんですけど、昔、文学とか見向きもしなかったくらいの昔の僕は、『ライ麦畑でつかまえて』っていうタイトルを見て「平和ボケのバカップルがライ麦畑でかくれんぼとかしながらイチャイチャする軟派小説」というイメージを持ってました。実際には(舞台としての)ライ麦畑なんか出てこないし、カップルどころかホールデンは次々に人間関係を破壊していくわけですが。まあ、若さっていいよね、ってところでしょうか。