Scoobie Do 『 Beach Party 』

僕がスクービーのことを知ったのは「Quip」というインディーズ系雑誌の付録CDに収録されていた「キミとオレ」でした。ちょうどそのころ「モッズいいぜ」「R&Bいいぜ」とエセお洒落野郎を目指していたので、実にタイミングが良かったわけですね。イントロ聴いた瞬間「ワオ! カッケエ!」とビックリ、即タワレコへ走ったわけです。
アルバムを再生した瞬間、音割れせんばかりのドラム(実際音割れしていた)、力強いギターコードストローク、まるで腹をすかせた鼠みたいに動き回るベースが耳に飛び込んできて、一発でノックアウトされてしまいましたよ。「勝手にしやがれ」って曲だったんですけどね。ボーカル・コヤマシュウの歌はソウルフルというより泥臭い感じで――って、それこそソウルフルってことだな。とにかく演奏も、歌も、カッコイイ。
スクービーの音楽は「夕暮れ」を想起させますね。「ゆうべあのこが」というモロな曲もあるし、ジャケも夕暮れにたたずむメンバーの写真なので、そういうイメージが刷り込まれているのかもしれませんが。日が傾いてきたころに酒を飲みながら聴きたい一枚です。
余談になりますが、1st『Doin' Our Scoobie』は真夜中に聴きたい音楽で、3rd『Break Rock』は夜明けに聴きたいアルバムですね。


そういえば「GUNGRAVE」という深夜アニメのエンディングにスクービーが採用されてました。ハードボイルドな雰囲気によくマッチしてましたよ。しっかしメジャーデビューしてからの大人しい音には少し不満な僕。ライブは相変わらずカッコイイんですがね……。