敗者の弁

さて、セ・リーグも全日程を消化し、レギュラーシーズンが終わりを告げました。日本シリーズは毎年あまり興味がないので(98年は別)、僕の中で2003年のプロ野球は終了したといってよいでしょう。
今年の横浜ベイスターズは全く持って弱小で、借金独り占めこそ免れたものの最終的に45勝94敗と、信じられない負け越しようで、勝率に至っては3割は超えましたが.324という、今岡、ラミレスの打率にすら負けるという近年類を見ないほどの負けっぷりを披露しました。唯一明るいニュースがウッズのホームラン王獲得ですが、ウッズさんは三振王もきっちりゲットしなさっているので、なんとなく手放しでは喜べません。
今年のベイの敗因とは一体何か。あげだしたらキリがないんですけど、一番でかいのが投手陣の崩壊でしょうか。三浦、斉藤、吉見など二桁が期待された投手が全員炎上し、抑えとして獲得したホワイトサイドに至ってはもう笑うしかない成績。何年か前のマシンガン打線最盛期を見ればわかりますが、どれだけ打っても投手がダメじゃあ勝てないわけです。
打線もダメでしたね。ポスト松井として期待された古木先生は三振・エラー製造機と化し(まあ期待しすぎた感じはありますが)、ベテラン石井は2割台前半をさまよう大スランプ。ホームランが多くなったのはいいんですが、その大半がソロホームランでは得点力があがるはずもなく。去年に比べて100本ほどホームラン数は増えたんですが、それに比して得点数がどれくらい増えたかというと、これまた100点くらいですよ。数字だけ見れば、増えたホームランがほぼ全部ソロホームランだったといえなくもないのです。ああ、情けない。
まあここまでこき下ろしてきましたが、どん底のシーズンの中で、キラリと光るものも確かにありました。まず新人である村田・加藤の活躍。村田は新人月間最多本塁打を記録するなど、シーズン序盤の不調を見事に克服し、来期に繋がるものを見せてくれました。加藤は中継ぎや抑えを主として、終盤は先発もこなし、崩壊する投手陣の中、一人気を吐いてくれました。彼らは来年もきっと頑張ってくれるでしょう(加藤の酷使っぷりが少し気になりますが)。あと金城、多村といった本来主力であるべき中堅層がついに出てきたことでしょうか。内川や吉村などの若手も育ってますし、打撃に関してはそんなに心配ないですね。
問題は、投手、そして守備――つまり守りの面。とにかく守備の乱れが目に付きました。絶不調の石井を外せなかったのも内川や古木では守備が心もとないからであって、守備力のアップはキャンプ中最大の課題といえるでしょう。進藤がコーチとして帰ってきますから、きちんと仕込んで欲しいところ。ピッチャーは、正直どうしていいかわからないほどの乱れっぷりです。先発、中継ぎともに柱となる選手が欲しい。新庄に何億も使うよりか、使えるピッチャーを取って欲しいものですよ。バカフロントどもにはね。

ふう。長くなった。敢えて山下大輔デニーには触れませんでしたが、もう奴らはどうにもならんので放置で。デニーは好不調のムラを失くせばじゅうぶん中継ぎとして機能するんですけどねえ。


来年は少なくともダントツ最下位だけは避けて欲しいです。戦力は(とくに若手)整ってるんだから、戦い方一つで結構変わってくるはず。頑張れ、横浜ベイスターズ。間違っても佐伯を放出とか馬鹿なことだけはやめてくれ。