藤子不二雄への誤解

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藤子ファンの聖地「藤子不二雄atRANDOM」より。伊集院光のラジオ番組にA氏が出演したとのこと。それはいいんですが、伊集院氏が「ドラえもんにA先生が関わっている」と発言したらしいです。敬虔なる藤子ファンは「伊集院、お前もか」とお思いになるかもしれませんが、こういうのを見ると本当にF氏ファンとしてはムカツク――ってのは大げさかもしれませんが、ちょっと悲しくなりますね。少し文献を読めばすぐにわかることなのに。至る所でA氏は「僕はドラえもんに関わっていない」と発言してるというのに(しかしサイン会で子供に『ドラえもん書いて!』といわれると断れないいい人。ていうかA氏が書いたドラえもんを激しく見てみたい。ギニャー!)。芸能界では藤子ファンで通っている伊集院さんがこんな体たらくティブムービーなのだから、やはりこの類の誤解は根強いのでしょうね。「笑ゥせぇるすまん」などブラックを前面に押し出した作品が多いA氏はブラック、ほんわかしてるっぽい作品が多いF氏は健全。もう本当にアホかと。イメージで語るなと。
だいたいF氏とA氏のブラックさの性質というのは完全に異なっていて、簡単にいえば前者はマクロ的ブラック、後者はミクロ的ブラックですよ。扱うスケールの大きさというか。誤解を恐れずに言えば、F氏が「人類全体」の黒さを描くのに対し、A氏は「個人」を描いている、と僕は思います。作品の質がどうこうといっているわけではないのです。そりゃ僕はF氏のほうが好きですけどね。「どくさいスイッチ」はA氏のアイデアである、なんて見当違いのことをほざきつつ藤子ファンを自称する輩はもう一度両者の作品を正座して読め、と言いたい。あの作品こそF的ブラックの真骨頂ではありませんか。