ついにCDプレイヤーからピロウズの『ペナルティーライフ』が消えた。僕のミニミニコンポには3枚のCDを入れておくことができるのだけど、11月5日の発売以来、その3枚のうち1枚はずっと『ペナルティーライフ』だったのだ。前作は3ヶ月くらい入れっぱなしだったことを考えると、かなり短い。というか前作聴きすぎ。
やはり「これが聴きたい」という曲、俗に言う「キラー・チューン」が無いのがこのアルバムにノリきれない最大の原因になってると思う。第三期ピロウズのアルバムには、必ず一枚に一つは、僕の心を乱暴に鷲づかみしつつも指先で優しく愛撫してくれるような曲があったのだ。『Please Mr.Lostman』でいう「ストレンジカメレオン」「Swanky Street」、『LITTLE BUSTERS』はほぼ全曲そんな感じで、『RUNNERS HIGH』では「確かめに行こう」、『HAPPY BIVOUAC』では「funny bunny」、あの迷作『Smile』に至っても「この世の果てまで」という「なんでこれをシングルカットしないんだ、キングは馬鹿だなあ」と思わせるほどの曲があるし、『Thank you,my twilight』にはライブで初めて聴いたとき「やばい、ピロウズ売れちまう」と危機感(?)を抱かせた必殺「バビロン天使の詩」があった(やはりシングルにはしていない)。
『ペナルティーライフ』にはそれが無いような気がする。もちろんこれは僕の主観であって、人によっては「ターミナルヘブンズロック」や「昇らない太陽」がそれにあたるかもしれない。それはそれでいいと思う。多様な感じ方があって当然だ。しかしピロウズはまだまだやれる、と僕は思うのだ。まだ見ぬ名曲の誕生を期待して、僕はストロークスくるりに浮気するのだ。ストロークスイイわあ(コレが言いたいだけ)。