Pixies 『Bossanova』

mikadiri2003-12-19

ピクシーズ強化週間。たとえ99%の人が読み飛ばしていたとしても、1%が読んでいてくれるのならば書き続ける。それが北斗神拳。最初「北斗親権」って変換されたんですが、なんか間抜けな字面ですね。まあどうでもよい。
さ、この『ボサノヴァ』。チャートアクション的にはピクシーズのキャリア中最高の結果を収めた本作、3作目にして彼らは人気を不動のものにしたわけです。ノリにノっていた時期ですね。しかしその影でキム・ディールは自身のソロ・プロジェクト「ブリーダーズ」を発足させ、それが成功しちゃったりなんかして、少しバンドにとって不穏な空気が感じられた頃でもあります。


肝心の内容はというと、当たり前のことながら良い。過去の2作よりギターの音が硬質化しているのがポイント。ギャリンギャリンといった感じでしょうか。打楽器にはリバーブが多用されていて、これまた金属質な音に。友人にこのアルバムを(強引に)聴かせたところ、「ヘビメタみたい」と言われました。確かに音だけ聞けばメタリックかもしれぬ。ナム・ヘビメタリック。タイトルに騙されて聴くとひどい目にあいます。ボサノヴァの影の形も無いですから。
とにかくピクシーズはアルバム前半の流れがどれも秀逸ですね。今作はまずギターの単音フレーズが妙にメロディアスな爆裂イントロ「セシリア・アン」で始まり、フィードバック音のフェイド・インがとにかくカッコよいピクシーズ的暴走ナンバー「ロック・ミュージック」、ミドル・テンポの美メロラブ・ソング(なのかな)「ヴェロリア」で落ち着いたかと思ったら、「アリソン」のイントロギター(こんなにカッコイイ『Fm』を僕はこれ以外に知らない)でまたぶっ飛ばされる。完璧だ。
どのアルバムも前半が良すぎて後半がちょっとダレてしまうのですが、『ボサノヴァ』には名曲「ディグ・フォー・ファイア」があるので大丈夫。まったくもって完璧なアルバム。どの曲を聴いても「〜っぽいなあ」と思うところが無いのが凄い。ワン・アンド・オンリーとは彼らのことを言うのでしょう。メンバー間の亀裂もなんのその、アルバムはカッコイイの一言です。


さて、ピクシーズ特集は次回の『世界を騙せ』でラスト。誰かこれをきっかけにピクシーズにはまる人がいてくれたら望外の極みなのですが、まあ無理でしょうな。とりあえずピロウズのファンの方は聴いておくべきだと思います。セカンド『ドリトル』だけでも。