ハナレグミ『音タイム』

2003年最後に買ったレコードは、ハナレグミのファースト。ディスクリピート状態にして、開封してから今まで猿のように聴いております。とにかくいいです。これこそがポップ・ミュージックです。このアルバムを聴いていると、音楽っていいものだなあ、と無条件に思えます。ボッサやレゲエやカントリーのエッセンスが取り入れられているから、っていうのもありますが、永積タカシの声が一番の要因なのかもしれません。よく伸びる、しかし落ち着く声。夏に聴けば涼しく感じ、冬に聴けば暖かく感じる。珍しい声質だと思います。
歌う内容も、自分の半径5メートル以内という感じ。一日が始まり、そして終わるまでのちょっとしたドキュメント。散歩してみたり、夕立に降られてみたり、フライパンマザーだったり、麻雀卓を囲んでみたり、夕暮れだったり、ナタリー・ワイズだったり、静かな夜だったり。いいなあ、この雰囲気。それにしても「キッチンにはハイライトとウィスキーグラス」がある家族の風景って、どこにでもあるのか(笑)。うちのキッチンにはウィスキーグラスはあれど、あとは洗い物の残りしかない。大晦日くらい皿洗えよ、と言いたくなる。
まあ何はともあれオススメです、ハナレグミ『音タイム』。ドテラ着たままコタツに入ってミカンを剥きながら聴いてみてはいかがでしょうか。はまりますよー。ちなみにほぼ全曲にクラムボン原田郁子さんとミトさんが参加されております。そういった方面からも興味ある方はどうぞ。