寒いということ

あまりの寒さにいてもたってもいられず小便を漏らしてしまいそうになったものですから、実家に戻って暖まろうと思ったんですけど、帰るなり「ヒーターが壊れた」などという絶望的な情報を知らされ、しかも何日か前の暖かさにつられて買ったそうめんが余っているそうで(ゆでたはいいものの誰も食べない)、「お前どうせろくなもん食ってないんだからそうめん食え」と出刃包丁を装備した母に脅されてしまい、ガタガタと恐怖に震えながらそうめんをすすり、ガタガタと体の底からくる冷気にも震えながらめんつゆをすすり、絶対零度の極意を掴んで黄金聖闘士になれるかもしれない、という境地まで達したところで「あったかいつゆでそうめん食えばよかった」とふと思い、これがホントの後の祭りという奴で、気づいたときには時既に遅し、僕はそうめんを全て食べつくしていたのであります。寒い。