読まなくていいです。

商品の発注をするときは、セブンイレブンの場合、GOTと呼ばれるモバイル機器を使用し、その画面と、陳列してある商品とを交互に睨み付けながらぴこぴこと数を入力していくのですが、その時に重要なのがお天気でありまして、特に僕の時間帯が担当しているのがジュースやらプリンやらヨーグルトやら黒酢といった、主に冷やして販売する商品なので、気温や天気に売り上げが左右されやすいわけでありまして、当然、気温が高かったらそれなりに発注量を多くしなければなりませんし、予報が雨だったりしたら減らさなければいけません。GOTという機械は賢く、きちんと天気予報が発注画面に表示されております。僕はそれを念頭に置いて、ぴこぴこと、入力していくのでありますが、「あー、明日は27度ね、そんなに暑くないんだ、ヨカッタヨカータ」と誰もいない店内で呟きつつ、業務を終えたのでありました。しかし何か様子がおかしい。「暑くなくてヨカータ」と呟きながら、僕は額から流れ落ちる汗を拭っている。いや、予報は27度なんだから午前五時に汗をかくはずがない。きっと自分が一生懸命仕事をしたから汗をかいたのでしょうね、そんなポジティブなシンキングタイムであったのであります。しかし時計の針がかちこちと進んでいくにつれ汗の量は増え、ふとバイトの相方さんの様子を見るとレジカウンターの中で干からびかけている。強い日差しが、常連のお爺様の不安げな生え際に鋭くインサートされている。これは、おかしい。どう考えても、最高気温が27度である日の朝の光景ではない――そんなことをアイスのフェイス・アップ(商品をお客様が買いやすいように並べる行為)をしながら考えて




暑いんだよバカ!(チャルメラを食べました)