「枝分かれ音楽」の魅力

朝っぱらからザ・ジャムを大音量で聴きながらテンションをあげております。別にあげる必要ないんですけどね、ま、これから来る猛烈な暑さに備えて。別に備える必要ないんですけどね、備えたって暑いもんは暑いんだから。単にジャムを聴きたい気分だった、ってだけなんですけどね。それにしてもザ・ジャムって知名度のわりにファンが少ないような気がするんですが、気のせいでしょうか。ポール・ウェラー話をいろいろハァハァとしたいんですが、「ジャム? ああジュディマリね」とか言われることが多すぎて、言われるたびに顔面を殴りたくなるんですけど、とにかく聴いてる人が少ない。ロックを聴く上で、セックス・ピストルズザ・クラッシュラモーンズ、そしてザ・ジャムといったものは70年代後半モノとして欠かせないような気がするんですけどね。ピロウズファン――というか山中さわおファンは、ザ・ジャムを聴かなければ始まりませんよ。山中さわおがライブで魅せる豪快なジャンプの源泉にポール・ウェラーがいますから。そしてポール・ウェラーザ・フーピート・タウンゼントに影響を受けた、って感じに繋がっていくわけですよ。
こうやってアーティスト同士の関連性で「元」を辿っていくのは楽しいと思うんですけどね。そんなことやってんのは音楽ヲタだけなんでしょうかね。たとえば山中さわおを基点に考えると、ピクシーズザ・ジャム佐野元春ビートルズ、と大雑把にですがこれくらいの枝葉が生え、そこからピクシーズジーザス&メリーチェインとか(正直、ピクシーズの『元』を辿るのは相当難しいですが)、ザ・ジャムザ・フーキンクスモータウン系ソウルとか、佐野元春→スタイルカウンシルとか(結局ポール・ウェラーだ)、ビートルズストーンズビーチボーイズとかバーズとかジミヘンとかジャニスとかとにかく60年代の人たち、とまあこんな感じにほぼ無限に繋がっていくわけですよ。もうワクワクするじゃないですか。一つのバンドを好きになっただけで、他に「好きになれる可能性のあるバンド」がゾロゾロ湧いて出てくるわけですよ。まさにどれだけお金があっても足りない。僕はピロウズヲタであり山中さわおヲタですから、彼が「好きだ」と公言しているバンドとかを漁ってどんどん音楽ヲタの深みにハマっているわけです。楽しい楽しい。金が足りないけど楽しい。
朝っぱらから何を僕はこんなにダラダラを熱弁しているのか。とにかくザ・ジャムは素晴らしいので、最低限『THE GIFT』と『ALL MOD CONS』というアルバムは聴いておくべきだと思います。むしろ義務だと思います。