THE WHO 『 THE KIDS ARE ALRIGHT 』

mikadiri2004-07-20

来日も間近に迫ったザ・フーの、79年に劇場公開された映像作品。日本盤ビデオは長らく廃盤状態になっていて、僕のようにファン暦の短い野郎どもは相当イラついていたわけですが、ここにきてようやくディレクターズ・カットとしてDVD化されました。そりゃ買いますよ、って話。そして見ましたよ、って話。
正直、カッコよすぎる。もちろんザ・フーというバンドがカッコイイことは知っていたし、ビデオ版も一回だけとはいえ見たことがあるのに、あまりのカッコよさに痺れ、笑い、泣き、勃起した。特にビデオ盤では省略されていた「A QUICK ONE」のフル・バージョン。しかもかの有名なローリング・ストーンズ主催の『ロックンロール・サーカス』におけるテイク。興奮を通り過ぎて失禁してしまいそうになるほど物凄すぎる演奏です。あまりの凄さに共演者は驚き、主催者のストーンズがちょっとダラけてしまったこともあり、ミック・ジャガーが機嫌を悪くしてフーの映像をお蔵入りにしてしまった――――という噂がまかり通るほど凄かった。その映像がこのディレクターズ・カット版でお目見えですよ。最近カッコいいものを見ると何故か涙腺が緩むんですが、この映像を見たときもその状態になりました。ロックンロールですよまったく。
もちろんライブ映像だけでなく、ドキュメンタリー要素もたっぷりです。ピート・タウンゼントはじめメンバーへのインタビューや、度重なる破壊活動の記録、キース・ムーンのSM、キース・ムーンのお部屋訪問、キース・ムーンのバスドラ投げ、キース・ムーンリンゴ・スターのかみ合わない会話、キース・ムーンのソフトストリップ、キース・ムーンの――――とこの辺にしておきますが、とにかく見所満載。もともと映画として作られたものですから、フー・ファン以外の方も入り込みやすいと思います。ロックが好きなら、音楽が好きなら、『KIDS ARE ALRIGHT』は見逃せません。ストーンズビートルズツェッペリンと並ぶ偉大なバンドでありながら、日本では軽視され続けてきたザ・フー。愚かな日本人どもは猛省してCD屋に走りましょう。ついでに今タワレコで配布されている「bounce」という冊子に、フーの入門者にはかなり嬉しい記事が載っているので、それもチェック。“Listening to the who,I get the music.”です!