ZAZEN BOYS@日比谷野外大音楽堂

昨日8月28日に行われたZAZEN BOYSのTOUR MATSURI SESSIONに行ってきました。野外ライブということで天候が心配されたのですが、雨はちらほらと降るものの本降りになることはなく、むしろ日比谷公園の緑と霧雨がなんともいえぬ風情を生み出しており、そこに鳴り響くイカレたZAZENサウンドをじゅうぶんに堪能できましたよ。結論から言うと、まあ予想通りですけれど、いいライブでした。
SEがわりに自分たちの音源を流すという(しかもニューアルバムまで)、太っ腹といっていいのか、ネタバレ良くないといっていいのか戸惑う開演前の野音。僕の隣にいた男の人が(カップル。畜生。ていうかZAZEN BOYSを見に来るカップルて)「これニューアルバムなの? ねえ、ニュなの? え、マジ? え、ニュー?」と女の子に対しなかなかのテンパーリ具合を見せておりました。これが女の子一人なら「ニューアルバムなんだよお嬢さん」と歯をきらびやかに輝かせ笑顔を見せていたところですが、カップルだったということもあり僕は黙って舌打ちをしかけて寸前で思いとどまりました。ピース。
そのニューアルバムの曲が、凄かったのですよ。「CRAZY DAYS CRAZY FEELING」、「安眠棒」、「6本の狂った鋼の振動」、「黒い下着」などなど、ライブで聴くのはもちろん初めてでしたが、そういった初物の衝撃を抜きにしてもかなりびっくりした。特に「黒い下着」ですかね。ナンバーガールを思い起こさせる直球バンドサウンド。「SASU-YOU」の後に間髪いれずリフが鳴り響いたものだから、「はいから狂い?」とか思ってしまいましたよ。そんな感じの曲。物凄いカッコよさ。個人的に一番ノれたのは「6本の狂った鋼の振動」ですね。横ノリダンスビート。ニューアルバムはファーストよりも全体的に聴きやすくなっているような気がします。期待大、ですよ。
とにかく全編通じて演奏が凄い。相当スタジオでリハーサルを繰り広げているのだろうな、と思わせるバンド・サウンド。まだ過去二回しかZAZENを見ていない僕が言っても説得力に欠けますが、彼らの演奏力は格段に進歩してます。それだけでなく、ロックバンド特有の創造性とでもいうのでしょうか、発表から一年も経ってない曲に次々とアレンジを試み着実に進化させてくる彼らを見ていると、ZAZEN BOYSちかっぱノっとるのお、とエセ博多弁まで駆使して感心してしまいます。バンドをやりたくなる。
当然向井の小ネタも冴えに冴え(小ネタ即興演奏のはずがいつの間にかとんでもないことになってた)、うん、実にイイライブでした。アンコールでやった曲(カバー?)が何なのかわからず、それで終わってしまったのがちょいと不完全燃焼だったのですけどね。あの曲が誰のなんていう曲なのか、ご存知の方は教えてください。カバーだとしたら相当原型を留めてないと思うんですけど。ZAZEN BOYSの音になってしまってましたもの。