週刊少年ジャンプ

武装錬金
熱い展開になってきた。キャプテン・ブラボー以外の錬金戦団キャラも登場し、早坂桜花も再登場し、パピヨン様までご尊顔を御見せましましましたとなれば(なんだこの日本語)、ファンは喜ばずにはいられません。僕はいつもバイトの休憩中におにぎりを食いながらジャンプを読むのですが、今回は何故かワクワクし、妙に短足な熊の縫いぐるみを身に纏い「わくわくさっはぁ〜ん」と猫なで声を出したくなるくらいワクワクし、武装錬金だけ五回も読み返してしまいました。五回! ファイブタイムズ。散文詩が出来そうな、そう、「武装錬金を五回も読み返した孤独に 僕は思わずくしゃみをした」みたいな、現代詩の世界に喧嘩を売れそうな散文詩が出来上がりそうな状態。「こんな僕って馬鹿ですか?」とバイトの相方さんに問うたところ、0.02秒くらいの間を置いて「うん馬鹿だね」って言われました。コミュニケーション。
常に打ち切りに怯えている武装錬金ファンの方々は少し安心したのではないでしょうか。二人ほど新キャラが投入され、既存キャラも面白い動きをしそう、中村剛太は我が道を突っ走り、和月が苦手とするクールビューティー系ナオンまで出てきちゃった、負けじと斗貴子さんも隠れM気質を全開、と、ここまで条件が揃えば、うん、間違いない、続く。もうちっとだけ続くんじゃ、としわがれた声が聞こえてきそうだ。あとは新キャラがどれだけぶっ飛んでいているか、ですね。そこで読者の心を掴めなければ、この後某コンセントレーション漫画と同じ道を歩むでしょう。僕はもう半ば和月信者なので「うむ、このキャラは変態だ」みたいな感じで安心してますけど、なんとか一般ジャンプ読者にもウケるようなキャラ造形をしてほしいものです。あと早坂秋水って人がどこに行ったのか、知ってる方がいらっしゃったら和月に教えてあげてください。
デスノート
最高の心理サスペンスであり、最高のギャグ漫画でもあるデスノート。こういう、いわゆる「斜め視点」からの読み方を嫌う人が結構いらっしゃいますが、僕はデスノートをギャグとしてとらえていると同時に、当然まっとうな読み方もしているので、個人的には、「斜め視点」を身につけられたほうが人生楽しくなると思います。とはいえ僕の笑いの美学である「真顔の演劇」の観点からいくと、今週のミサたんは少しいただけなかった。この作品においてはあまりコミカルな表情をしてほしくなかったですね。ミサたんが底なしのアホということを表現したいのはわかるのですけど、それはそれで、なんとか他のやり方を見つけて欲しかったものです。しかしここ最近のデスノート――武装錬金もそうですが――なんか外野の声というのですか、それを意識して描かれてるような気がします。「何を当たり前のことを」とおっしゃいますが、ううん、なんか巧く説明できないんですよね。先々週「松田! いや松田さん〜」のくだりで一部層の人気を得た松田さんが今週もなんかはっちゃけてたり、あと先週の夜神父における寸劇なんかもそれのあらわれといえるかもしれません。いわゆる「斜め視点」読者にも楽しめるような構成というんですか。あまりそういう層に媚を売って、本編がおろそかになってしまったりしてしまったりしたら――うん、考えすぎだよ俺。
銀魂
「あ〜また人情ものか」と思ったら違いました。脱糞のくだりで笑った。来週も表紙らしく、期待の新人として空知先生を売り出しまくりまくりたい編集部の意向が丸見えですね。しかしこれはジャンプ主力購買層であるところの小中学生にはウケてるのでしょうか? まあどうでもいいんですけど、今後小中学生ウケを狙いすぎて安易な下ネタ連発とかは避けて欲しいものです。
ピューと吹く!ジャガー
鉄板で顔が焼けるコマで吹いた。
総評
武装錬金を五回も読み返してしまったためにあまり他の漫画を読めませんでした。あ、でも「リボーン」は普通に楽しんで読んでしまった。毒にも薬にもならない漫画ですが、おおかたのジャンプ読者にとってはそのほうが気持ちよく読めるわけで、毒にも薬にもなり、強力な個性で一般読者を遠ざけ続ける武装錬金にとってはかなりのライバルですね。アンケート出さなければ。でもホント武装錬金を切ったら僕は集英社に足を向けて寝ますよ。僕は本気ですよ。