TRICERATOPS 『THE GREAT SKELETON'S MUSIC GUIDE BOOK』


THE GREAT SKELETON’S MUSIC GUIDE BOOK


いつも深夜バイトをしていると、疲労のためかナチュラルハイのためか、午前四時を過ぎることからだんだん頭の中で音楽が鳴り出して、しかも色々な曲が混然としているわけでなく、特定の一曲が無限にリピートされるのでなかなか困り者なのですが、今日はその音楽が何故かトライセラトップスの「FEVER」で、「ここ何年かトライセラなんて聴いてないのになんでだろうなあ」とか思いつつ、「いらっしゃませイエイエイエー」などと和田唱の真似をしそうになったりしていました。なもので、帰宅後「FEVER」以外の曲も聴きたくなってしまい、CD収納ダンボール箱の奥の奥の奥を漁り、かなり久しぶりにトライセラトップスのアルバムを引っ張り出して聴いています。
僕とトライセラとの出会いは高校の頃まで遡ります。CDTVかタワーカウントダウンかどちらかは忘れてしまいましたけど、とにかくそういった類のテレビ番組のオープニングテーマに使われていた「ロケットに乗って」という曲がいたく気に入ってしまい、TRICERATOPSというバンド名を「トリケラトプス」と間違えて読んでしまい、そしてその「トリケラトプス」という響きをこれまたいたく気に入ってしまい、1stの『TRICERATOPS』を買うに至るわけです。ご存知のとおりトライセラは「GOING TO THE MOON」という曲で弱ブレイクを果たしますが、その後のアルバム『A FILM ABOUT THE BLUES』が個人的に「アレ?」なデキだったためにその後はあまり真面目に聴いていません。
で、デビュー作から3枚目までしか聴いてない僕が言うのもなんですが、ジャケットで不適に微笑む骸骨が印象的な2ndが、僕にとってのトライセラ最高傑作ですね。60〜70年代のロックに深く影響を受けたと思われるギターリフの数々、リズム隊の磐石ぶり、そして何より洋楽の要素を絶妙に聴きやすくアレンジするメロディーセンス。非の打ち所が少ない、かなりの完成度を誇るアルバムです。和田唱のボーカルに癖があるために好き嫌いは分かれてしまいそうなのが惜しいですね。M-4「FEVER」やM-8「MASCARA&MASCARAS」など、ダンサブルなアレンジを取り入れた楽曲も多く、ロック、ポップ、両方のセンスが溢れる快作といえるでしょう。中古屋に行けば確実に三桁の値段で売ってますので、財布に優しい。僕は3000円出して買ったのになあ。