BECK #3 『Moon on the water』

大荒れでしょうねえ。コユキが歌っちゃって、おそらく大半の人が「ハァ?」と思ったはずです。ハスキングビーの平林さん、この人の声は優しくて伸びがあるので大好きなんですけど、ぶっちゃけ歌唱力については首を傾げざるを得ないので(というかコーラスやってるところしか聴いたことない)、まあ「ハァ?」になるのも仕方ない。今後、コユキの歌を聴いた竜介が『Jesus Christ……!』と思わず嘆息するシーンがあるはずですが、なかなか無理がありそうな気がしないでもない。まあ僕は元から歌にはあまり期待していなくて、バンドサウンドさえそれなりの形にしてくれればOKだと思っているのであまり大声で「関係者出て来い!」とは叫びません。現実の世界のロックバンドにだって、歌だけで観衆の心を掴めるボーカリストなんて存在しませんし。バンドの物語なのだからバンドで頑張れ。超頑張れ。
コユキの歌声の直後に掟ポルシェ斎藤さんを持ってきたのは「今のはまあ流してくれ」という製作者の苦肉の策なのでしょうか。まあ何にしろ、掟斉藤さんは笑えたのでいいと思います。しかし今後(今後の話ばっかりしてますが)、コユキが斎藤さんにギターを教わっていく過程で、ビートルズの「GET BACK」とか「I AM THE WALRUS」とか、他にも「I'VE GOT A FEELING」とか、版権的に問題ありありなものが続出してくるのですけど、この辺どうやってクリアするのだろう? 曲を変えちゃったらおしまいだし、かといってビートルズの曲なんて使えるはずもないし。オノヨーコに土下座でもするのかしら。