IF THE RAIN COMES

さーあ一通りやることも終わったし、本屋でも冷やかしに行こうかなあルンルン、とスキップしてドアを開けたら雨。長崎は今日も雨だったかどうかは知りませんが埼玉県東部は確実に雨でした。ヘッドフォンしてたから雨が路面を叩く音に気づきませんでしたよ。珍しく外出しようとしているというのにこの仕打ち。何よそれ。もう意気消沈。即意気消沈。さながら「ねえドラえもおん、道具出してえん」と猫なで声を浴びせつつ四次元ポケットをまさぐるのび太に対し、「あーもう、今俺漫画読んでんですけど」と心底辟易しているドラえもんのような顔面具合でドアを開け放しにして空を眺めていると、ガチャリと開く隣のドア、顔だけ出して「雨だチクショウ天気コノヤロウ」と毒づく隣人、目が合う二人、見つめあう二人、そしてフォーリンラブロマンスの神様どうもありがとう――


「あっ、どうも」
「あっ、どうも」
「雨ですね」
「雨ですね」
「嫌ですね」
「嫌ですね」


とりあえず回覧板は回してもらえそうです。