新しいドラえもんの声を聴いたんですが、駄目そうです。まあ僕はもともとアニメドラには思い入れがなく、むしろさっさと終わらせてくれと思っているような原作原理主義者ですから(アニメが続けば続くほど『ドラえもん』が誤解されていくような気すらしています)(つか大山最終回すら見てない)、誰がどうやっても「あ、駄目だこりゃ」と思うのでしょうけど。大山のぶ代じゃないから駄目っていうわけじゃありません。むしろ、どっちも「?」な感じ。幼少の頃からアニメドラえもんをあまり見ずに(金曜の夜は剣道の稽古があったのです)育ったものですから、僕にとってドラえもんといえばアニメじゃなくて「漫画」であり、誰しも経験があるでしょうが、漫画を読んでいると、登場人物の声を勝手に想像して勝手に脳内で再生し始めます。僕のドラえもんは、「普段は優等生ぶってるが、周りがオティンティンダンスとかやりだしたら率先して脱ぐようなアホ中学生」系でした。もちろん、オティンティンダンスですから、男です。オティンティン見てゲラゲラ笑う、小学生よりちょっと上な感じの男。何にせよ、女性声ではない。大山氏も視野を広く持てば女性声ですが、女性が声を担当すると、どうやっても、「暖かさ」が滲み出てしまう。「母性」と言ったほうが正しいでしょうか。具体的に言うと、「のび太うぜー」の感情が出しにくいわけです。ドラえもんのび太の友達であって母ではない。友達とは時に「うぜー」存在なのです。漫画に熱中してるとき、横から「道具出してよお」とぴーぴー騒がれたら、「ちっ、どっか行けよメガネ」と心のどこかで思うのが、小学生の友人関係では自然だと思う。そのニュアンスが、新しいドラえもん声からもあまり感じられなかったのは残念なところでした。まあ実際の放送を見てみないとわかんないですけど。新監督はなかなかラディカルな方らしいんで、なんとか頑張ってほしいです。何にせよ、一回目は見てみようと思います。「ウフフフー」とか言い出したら速攻で見限りますが。