DELICIOUS BUMP SHOW! @下北沢CLUB QUE

昨日7月11日は、いわゆるセブンイレブンいい気分な日であったのでありますが、僕はというと、セブンイレブンとは特に関係のないところで物凄くいい気分になっておりました。久しぶりのデリシャスバンプショウ。そして久しぶりのピロウズ。グッド・ドリームスツアー以来4ヶ月ぶりですね。驚くべきことに、その4ヶ月、全くと言っていいほどピロウズを聴いてませんでした。ツアーファイナルで満足しちゃったんでしょうか。満足ってのは違うな、安心しちゃったんでしょうか。んでなんとなーく離れてしまった、と。久しぶりであろうとなかろうと、山中さわおがほぼ必ず発する定番MC「ひさしぶりじゃないか」が、ギャグに聞こえない状態でした。ほんとひさしぶりじゃないか。まあ彼は別にギャグで言ってるのではないのでしょうけれど。
一言でいうと、バッチリ? みたいな? そんなライブでありました。プレデターズが出てきたのにはビックリしましたけど、その驚きを遥かに凌駕してしまったピロウズのセットリスト。有り得んセットリスト。「こんな曲いいな、やったらいいな、あんな曲こんな曲いっぱいある〜けど〜」とか歌ってる場合じゃない。こんな曲もあんな曲もそんな曲もむんな曲もめんな曲もガンガンやられました。内輪ウケで生ぬるいなあ、と思ってしまうのがデリシャスバンプショウの常なのですが、昨日はそんなちっちぇー考えは吹っ飛びましたよ。満腹。デリシャス。いい夜であった。

HERMIT

もう思い出せないくらい昔に観た(そのときはサポートがいました)岩田さんのユニット、HERMIT。相変わらず不健康一代男の雰囲気を放ちまくっており、そして、相変わらずカッコイイ。HERMIT大好きなのですよ。昔のグランジ丸出しの音楽性はなりを潜めていて、少し落ち着いた感じがしました。久しぶりだからそう思っただけでしょうか。ドラムとベースを打ち込んでライブをするってのは僕も経験があるので、勝手に親近感を持ったり。はよ次の音源作れや、と言いたいのですが、岩田氏に関しては、まずは生きねば。生き抜かねば。死なない程度に音楽活動頑張ってください。

THE PREDATORS

出るかもしれない、という噂は聞いてましたが、すっぱり忘れてて、かなり驚いた。後ろのほうにいたのでギターなどは見えず、両サイドに二つ配置されたマイクスタンドを見て、てっきりヌードルスが出てくるものだと思ってました。「おお、三人体制のヌードルスはこういう感じで立つのね。あれ、なんかSEがヌードルスらしくないわね、激しめだわね、ヨーコさんグレちゃったのかしらね、ってプレデタキター!」みたいな感じ。先日、アルバムの感想で「普通すぎて面白くない」みたいなことを書いたというのに、ライブ見ると「カッコいいわあ」と思ってしまう自分。簡単に言っちゃうと、ライブ映えする、ってことなんでしょうか。さわおはとりあえず置いといて、ドラムのナカヤマシンペイと、ベースのJIRO、このリズム隊のテンションと迫力が尋常ではないのに圧倒されました。ストレイテナーのライブは何度か見ているので、ナカヤマさんが鬼だというのはわかっていたのですが、JIROさんが意外や意外、熱い。ある程度ギターがヘタレてもグイグイ引っぱっていける。しかし山中さわおもかなり頑張ってました。もっとガンガンリハーサルしていけば、かなり面白いバンドになるのではないでしょうか。
「じろーじろー」と声かけまくってた人がウザイとかそういうことは言わないよ。言ったよ。

noodles

ジュンコさんが抜けたヌードルスを見るのは初めてだったので、実はかなり注目してました。正直なところ、やはりジュンコさんの穴は結構大きいかなと思いました。テクニックとかそういう問題ではなくて、単純に音の厚さが。ピロピロピロギュインギュイーンとしたギターソロを聴かせるのではなく、独特の音使いで構成されたメロディアスでスローなソロをまったり聴かせるのがヌードルスであると思ってるので、その、まあ音数だけでいえばスカスカのソロを弾いている途中にバッキング・ギターがないのは痛い。それでも良かったんですけどね。地味に「She,her」を聴いたの初めてだったので嬉しい。演奏面は――まあヌードルスの場合、ご愛嬌で許せる(笑)。「ありがとー」で許せる。

the pillows

ところでこのセットリストを見てくれ
こいつをどう思う?

1. RAIN BRAIN
2. ノンフィクション
3. HEART IS THERE
4. Monster C.C.
5. Subhuman
6. Skelton Liar
7. LAST DINOSAUR
8. No Subustance

e.c. Sleepy Head


すごく…すごいです……


ほんと物凄い凄さ。「この曲やってくれたら裸で渋谷のスクランブル交差点のど真ん中に立って『やらないか』って叫んでやるよ」とまで言ってしまうような曲を惜しみなくつぎこんだセットリスト。僕は何回全裸で叫べばよいのだ。QUEが全裸オーケーのライブハウスだったら僕は間違いなく脱いでいたでしょう。レインブレイン! モンスターC.C! サブヒューマン! ライアー! ダイナソー! ノーサブ! スリーピー! 脱がないほうがどうかしてる。特にびびったのが「No Substance」で、ここ最近の幸せモードに包まれたピロウズは、もう今後、この素晴らしいファッキンロックンロールをやってくれないのかなあと思っていただけに、驚きも喜びも筆舌に尽くしがたい。さわおはまだ「I HATE YOU!」とか「FUCK YOU!」とか叫べるのですね。僕は一番後ろに立っていたのですけど、ガンガンにノッてしまいました。ノらざるをえない。『Smile』というアルバムの中での個人的ランキングで地味に上位へ食い込んでくる「Monster C.C.」をやってくれたのも嬉しい。音はグチャグチャになってて、せっかくのアンサンブルが台無しになっていましたけども。
「HEART IS THERE」、最初「新曲キター」と思ってたのですが、某スレを見て、そういえばナインマイルスのカバーだと気づきました。ナインマイルスの二枚目は持ってないのです。それでも、ピロウズのライブで何回か聴いたはずなのに覚えてなかった。こんな横ノリダンスアレンジでしたっけ? ものすごいカッコよさ&キャッチーさ。9月発売のシングルにこのカバーが収録されるようなので、大期待しておきます。こっちをA面にしたほうが絶対に売れると思うのですけど、あえて変化球の「ノンフィクション」で突き進むあたり、さすが、売れる気ない。売れる気あるけど、結果的にない。変わってないなあ。それにしたって「ノンフィクション」は変化球すぎる。売れないだろうなあ。


とまあ、こんな感じで、盛りだくさんのイベントでありました。これで不満とか言ったらバチが当たります。突然のプレデターズも良かったのですけれど、やはり、ピロウズヲタの僕に言わせれば、この日の主役はピロウズ。完全にピロウズ。アイノウユーとターミナルヘブンズロックを省くだけでここまで良くなるとは――というのは本音混じりの冗談です。アイノウユーとかに限らず、いわゆる「代表曲」をやらなかったライブってのは久しぶりじゃないですか。いい夜でした。レコーディングもいいんですが、夏休みのライブがライジングサンだけってのは貧乏関東人にとっては寂しすぎる。一回くらい、なんかイベントに出てください。んで、またいいライブを見せてください。