You can't kill rock & roll

Summer is暑いことは23年間ヒト科の生物をやってきて理解しているつもりでしたけれど、わかってても暑いものは暑いもので、ハイこの野郎夏この野郎、とか部屋の中で独り呟いたりしております。In the 部屋独り呟いても前に進めないこともこれまでの経験からなんとなく察しておりましたけれど、やっぱり状況は改善されません。じゃあいつものように寺山修司の教えに従い、着ている服なんて脱ぎ捨てて街へ出、そこでハイこの野郎夏この野郎、と呟けばいいこともわかっております。わかっておりますが、夏という季節はストリーキングにとっては鬼門であり、脱ぐ脱がない以前に暑すぎて外に出たくありません。ストリーキングが一番輝くのはなんといっても冬です。寒風吹きすさぶ中で青白い肌を晒すからこそ、ストリーキングが「KING」という呼称を勝ち得たのです。鳥肌立てながら陰毛をたなびかし、それでも視線は太陽を見つめる。あっという間に沈んでいく太陽に自分を重ね、しかし絶対にうつむくことはなく、むしろ息子は「俺が太陽になっちゃる」といわんばかりに反り立つ。その雄々しい様子に、かのアリスも「You are king of kings」と歌わざるをえませんでした。僕らはいつもキングオブキングたりえなければなりません。生半可なキングっぷりは許されません。だから夏は外に出ません。出るわけにはいきません。窓を締め切り、冷房をガンガンに効かせ、ひきこもります。そう、人として大事なものを失っても、キングの誇りだけは、絶対失うわけにはいかないから――


室内温度が体温と同等レベルに達すると、こういう日本語が自然と生まれます。