仮面ライダー響鬼

何 こ の 名 作 。完璧すぎ。
まずは戦闘。ちょっと画面的なエフェクトにやりすぎ感はあったものの、まあこういう「この上なくノーテンキなやりすぎ感」は響鬼の特色なので良し。武者童子ジャスティス学園プラトン攻撃で葬り去ったシーンはカッコよすぎて笑った。紅ヒビキさんの早送り乱打も笑った。そうなんだ、こうあるべきなんだ。アニメでもドラマでも、見たら「上向き気分」になれるものであるべきなのだ。「うはwwwwおkwwwww」であるべきなのだ。
そして一番の見所であった、ヒビキさんと明日夢くんの会話。脚本家と演出家出て来い。優秀メダルを好きなだけ進呈する。無駄なセリフは一切無く(僕はそう思った)、明日夢くんに背を向けてお話をするヒビキさん、それを聞く明日夢くん、炎が控えめに弾ける音、おおう、もうワタクシの琴線が90キロくらいの握力で鷲づかみにされた。バックで流れる「少年よ」のアレンジは、その後のエピローグ部分〜エンディングへと繋がっていく聴覚的伏線か。「なんか今日は『少年よ』が多いな」と思っていたら、エンディングはいつもとは違って2番ですよ。ヒビキさんの説法(っていうのかアレは)自体が、いつも放送されている1番の歌詞の役目を負っていて、んで2番へと繋がっていくわけですよ。正直、かなりの鳥肌がたってしまった。巧すぎる。琴線に触れるとか鷲づかみにされるとかそんな次元じゃなく、むしろビックリした。ドラマだよ。これが、ドラマティックってことなんだよ。

なぜか空っぽになったみたい
全部 無意味に思えてしまう
そんなふうに 世界が見えたかい


少年よ 旅に出たなら 雨も降る 顔をあげて


Hit the beat Keep your beat
心が響いた鼓動信じて
Hit the beat Keep your beat
誰でもない自分の生き方で
それが君の響き


これが「少年よ」の2番の歌詞です。僕が一つ前のエントリーで巧く言えなかった「本編と同列同価値であり、作品としてのテーマソングの在り方」みたいなことを、『仮面ライダー響鬼』は完璧にやってのけちゃってます。そう、“テーマ”ソングなんですよ。“主題”歌なんですよね。伝えたい“テーマ”があるのなら、主題歌をポンポンと変えることなんてできないはずなんだ。聞いてるかエウレカに関わる野郎ども。まあエウレカセブンに対する文句は置いといて、とにかく今日の響鬼は完璧だった。強いて言うなら、これは毎度のことではあるけども、AパートからCMへの移行が唐突で気に入らないかな。でもこれはDVDで見れば簡単に解決する問題だし、瑣末瑣末。とにかく素晴らしかった。