妖怪小戦争

雨が降りそうで降らなくて、外に出ようにも出られず、部屋の中でぼけーとしていると、しょーもないアイデアばかりが湧いてくるので困ります。ほんとにしょーもないものばかり。まあ別に文字でメシを食っているわけではないので、しょーもない断片をしょーもない小説に仕立てあげるんですけどね。ビコーズアイアム暇だから。ふと思ったんですが、日本語の流れの中で無理やり「ビコーズ」を使ってしまうと、ついつい語感とか言葉の収まりの関係で「だから」をつけたくなってしまうんですが(僕だけか?)、これってそもそも「ビコーズ」が「だから」の意味なんだから「だからだから」になってしまって新種の妖怪みたいな雰囲気が生まれますね。「いっぽんだたら」のハトコ、「だからだから」。夏の終わり、秋に差し掛かる時期あたり、公園の滑り台の上によく出没する。滑り台に某社製清涼飲料水を「だからだから」と呟きながら流し、すべりをよくしようとする妖怪。でも乾くとベトベトになってしまうので結局は迷惑な妖怪。ハトコの「いっぽんだたら」とは仲が悪く、年の瀬に親戚一同が和歌山県に集まると、必ず「だからだから」のほうから絡む(いっぽんだたらは基本的にはいい奴)。「だたらって言いにくいんだよ。なんだよその名前」などと悪口を言い、足払いをかけたりする。いっぽんだたらは足が一本しかないのでコケる。キレる。ある年、かなりのマジ喧嘩をやらかした記録が地元の民俗誌に残されたという。12月20日のことであった。


ほらまたしょーもないことばっかり。