ただの投球シーンなのに、なぜ涙が……

伊藤智仁、全盛期の高速スライダー動画*1
魔球。グゥオンて。横にグオンて曲がってます。スライダーとかそういう次元を超えた変化球。凄すぎる。ストレートも普通に150キロ超えてるし。そりゃ防御率が1点を切るはずだ(この動画が、彼が0.91の防御率を記録したルーキーイヤーのものなのかはわからないんですけど。いつのだろう?)。パワプロとかの影響で、「スライダーってのは真横に曲がる」と勘違いしてる人がけっこう多いそうですけど、伊藤智仁に関しては、限りなく真横に近い変化をしてると言えるでしょう。懐古野郎にはなりたくないんですけど、やっぱり90年代前半のプロ野球ってのは、主にピッチャー面で、とにかく凄かったんだなあと再認識しました。伊藤智もそうですが、リンク先のコメント欄でも触れられてる中日・今中、巨人・斎藤なんかは、本当に変態でした。特に今中。140キロ台後半のストレートをビシーと投げ込んだかと思いきや、100キロを切るスローカーブを投げる。打者は何もできない。あれはカッコよかった。巨人の村田真一が棒立ちで見逃し三振してたのを覚えてます。あの頃は巨人ファンでしたけど、「こりゃ打てるはずない」と思ったもんです(いつかの優勝決定戦では打たれてましたが)。斎藤の変化球も鬼でしたねえ。カーブなのかスライダーなのか、よくわかりませんがとにかくグニョリと曲がる。気持ち悪いくらい。佐々木の全盛期も90年代なかごろでしたな。変態ばっかり。
今のプロ野球も十分に面白いんですが、上に挙げたような、ひと目見るだけで「うわすげっ!」って思っちゃうようなピッチャーがあんまりいないんですよねえ。全体的に小粒。よくも悪くも洗練されてしまっているのでしょうか。あ、でも、日ハムのマイケルさんのカーブは久々に変態臭が漂ってました(褒め言葉ですよ)。クニョール、ってな感じで曲がってた。彼もどっか傷めちゃったんでしたっけ。変態変化球のスペシャリストってのはえてして選手生命が短いから、今の時代にはそぐわないんでしょうかねえ。