魔法戦隊マジレンジャー

普通に泣いた私。いやいやこれは泣くって。『ダイの大冒険』で泣く人ならわかってくれる。ていうか「これなんてダイの大冒険?」って言いたくなるほどダイ的シーンの連続であった。アバン先生とキルバーンさんが決闘したり、アバン先生がアストロンかけたり。くわえてマジマザー生存説が確定となれば、これまたアバン先生的復活劇。パクリだなんだとは言いません。なぜなら面白いから。熱いから。王道とはパクられるべき道。基本を踏襲しつつ、それをどう魅せるかってところが表現者の腕の見せ所なわけで。その点、マジレンジャーは大成功だと思います。赤い人が父親に向かって投げかけた台詞は普通に素晴らしい。心を打ちます。三条陸(『ダイ大』原作者)が脚本書いてんじゃねえの、ってくらいの勢い。父と子のエピソードだけじゃなく、平行してマジ社員さんたちの因縁を片付けていくあたりもニクイ。畳み掛けすぎ。しかも決闘で「鎖」を使用して、今回のテーマ「絆」とそれとなく関連づける。ニクイニクイ。放送開始当初からやってきたことがちゃんと実りましたね。
しかし悪役の変なオカマとパワフル親父がいなくなってしまったことで、今後はエピローグみたいなもんですね。まあ良かった良かった。今日のお話を放映できただけで、マジレンジャーという物語がこの世に存在した意味はじゅうぶんにあります。あとは大魔王マジマザーの天地魔闘の構えをどうやって破るかに注目が集まる。「己の強さに酔う……どんな美酒を飲んでも味わえない極上の気分だぞ?」「か、母さん!」