V.A.『UP ALL NIGHT』

エセモッズ道を牛歩戦術で突き進む僕は、モッズのルート・ミュージックをきちんと遡ったりすることなく、こういう激安コンピレーションアルバムを買って悦に入ってるのでございますが、1000円で買ったわりには内容がとても素晴らしく、聴いてるだけでどこかのダンスホールで法律に触れる方面の煙を吐き出しているような気分になれます。ノーザン・ソウルが32曲も入って1000円ですよ。何をやってるのかと言いたくなる。残念ながらアマゾンでは既に在庫なし。僕は1年くらい前にタワーレコードで買いました。ゴキゲンのダンスナンバーが満載です。ダンスナンバーとはいっても、今風ではございません。ピコピコ音は皆無。ホーン躍らせる系。横着してオサレムードを味わいたい人にオススメ。
収録されているミュージシャンはほとんどが知らない人なのですが、BENNY TROYという人（グループ？）の「I WANNA GIVE YOU TOMORROW」という曲がとてもカッコよく、他の曲も聴いてみたくなります。裏打ちオープン・ハイハットにストリングス、キャッチーなサビに黒人系女性コーラスと、いいとこ取りしすぎなダンスナンバー。ソウルフル。タイトルも実によろしい。こういうオムニバスアルバムって、当たりはわりと少ないのですけど、当たると音楽鑑賞の幅がグーンと広がりますね。僕はこれに収録されている曲ほぼ全てが好きなので（何せエセモッズですから、ソウルは基本的に好き）、それぞれのミュージシャンの枝葉を辿っていくのが楽しみ。お金がいくらあっても足りません。お金欲しい。誰か僕のエセモッズ道のために援助してくださいませんか。見返りにZIPPOの石あげます（一個）。