SOMEONE SOMEWHERE

夏だ! お盆だ! 殺人病棟だ!
何事か、と思われた方もいらっしゃりられりますかもしれませんが(あるいは指が勝手に110をプッシュしている方など)、ご安心めされ、とても良くご安心くだされ。八月も半ば、マラソン大会で拍手をもって迎え入れられるふとっちょランナーのように遅かった梅雨明けなんて既に記憶の彼方、ここ数日というもの実に、実にこれ以上なくサマっ盛り(夏真っ盛り)なので、ビィルを片手にパブ・ロックの名盤、ドクター・フィールグッドの『殺人病棟』を聴いていただけなのでございます。いやはやロックンロール。逆から読むとルーロンクッロ。声に出してみるとわかりますが、なんと逆さ読みしてもロックンロールっぽさが残っています。ルーロンクッロ。マンモス狩りにいそしむ原始人に言わせたロックンロールみたい。不思議な言葉です。よく考えてみたら文字の構成は変わってないのだから「っぽく」聞こえるのは当たり前なのではないか。ではないか。クンルッロロー。原始人的けんもほろろになってしまった。クルーンロロッ。ハンバーガーをほおばりつつクルーンを探す横浜ベイスターズのソニアになってしまった。ロンロクールッ。ロンロさんクールですねッ。とてもッ。誰だロンロさんて。ところで「ロンロ」って良く見るとビルの谷間を棒高跳びで超えようとして盛大に失敗したデビッド・カッパーフィールドに見えてきますね。すごいぞデイビッド。デイビッドすごいぞ。さて僕は何を書いているのだ?


つまり暑いのだ。僕の頭は暑さのせいでとろけそうなのだ。


今日は気温こそそれほど高くないものの、なんかグッタァーと身体が動きたくないぜオーラを放っており、僕はそのオーラの波動に忠実に従ってグッタァーとしています。もうゴータマ・グッタァールタみたいな感じ。本を手に取ろうにも、手のひらに滲んだ汗がベットリ、もうベットーリオ・エマニョエーレ二世な感じで、すぐに投げ出してしまう。おとなしく高校野球でも眺めるか、と思ったのですがリモコンが見当たらない。探せど探せど見当たらない。テレビ自体に近づいて電源を入れればいいだけの話なのに、先ほど申し上げたとおりゴータマ・グッタァールタですから、僕はこの場に座り続けて悟りを開かねばならず、それも叶わない。八方塞がりです。発泡酒を飲んでいますがそれとは特に関係なく八方塞がりです。でも、ここからが重要なのですが、このような悲惨な状況にもかかわらず、僕は結構楽しく生きています。生き抜いています。生き、抜いています。イき、ヌイています。こういう単純でくだらない下ネタに顔を赤らめるコバルト少女のことを想って生きています。お盆がなんだ。夏休みがなんだ。バカンスがなんだ。どこにも行かなくても夏って楽しいものです。だから僕は海にも旅行にもロックフェスにも出かけません。だってどこにも行かなくても夏って楽しい。楽しいって夏。気温とセミの鳴き声で楽しめる。いつもの生活がそれ自体素晴らしいものなのだ! と高らかに負け犬宣言この野郎バイト休んでどっか行きたいよう。イキたいよう。なあコバルト少女よ?