潤いを求めて

「2007年も、もう一ヶ月経ったのねえ。今年はうるうの?」
と、電話で母がおっしゃっていて、「うるうの?」と僕は思い、思い、思い、思ったあたりで「ああ、うるう年のことか」、そう推論し、推論したはいいもののそれが当たっているのかどうかわからず、もしかしたら団塊世代のレディーの間で「ウルーノ」という北欧系イケメンアイドルユニットが大ブレイクしているのかもしれぬし、そうすると「今年はウルーノ?」と僕は訊かれているわけで、今のところ北欧系イケメンアイドルユニットからお誘いの手紙は頂いておらず、今年がウルーノなら僕は去年は何だったのか、しばしの間考え込んだりして、じゃあアイドルユニットのことをこの御母は、御母はオンハハと読んでほしいのだけれど、この御母はアイドルユニットのことを言っているわけではないのか、じゃあ何だ、ウルーノとは何だ、どう答えればいい、「今年はウルーノ?」には「はい」か「いいえ」かそれとも「high」か「yeah」か、僕の母国語は「high」か「いいえ」か、どっちだ、僕の明日はどっちだ、どの方向だ、どこらへんの方角に僕の明日はあるのか、というようなことを考えて恵方巻を食べました。母には「さあ」と言っておきました。魔法の言葉「さあ」。SURFACEも言ってたし。