Play it louuuuuuuuuuuuuuuuud!

my way my loveの新作『JOY』がリリースされた。とにかく音量を大きくしてヘッドフォンで聴いている。詳しい感想とかは後日、聴きこんだ上で書こうと思うのだけれど、これは、あの、とんでもないのきちゃった。きちゃったと思う。とんでもないの。僕はこのごろ音楽に対して悪い意味でドライになっていて、初めて聴くアルバムが、たとえ素晴らしいデキであったとしても、頭のどっかで「これはこうだから良いんだな」なんて考えていたりする。よくない傾向であることはわかってるのだけど、ロック・ミュージックの洗礼を受けてからそれなりの年月が経って、「聴こえてくる何もかんにも夢中になる」なんてことはできなくなってしまっていた。少し寂しかった。僕はもう、嫌味なエセ批評家的リスナーとしてしか音楽に接することができないのかなあ、なんて思ったりもした。しかしそんなクソッタレな思いは『JOY』が全部吹っ飛ばしてしまった。考える暇もなく音が入ってくるのだ。「かっこいいいいいい」なんて思う余裕もなかった。とにかく浸った。頭を振った。部屋で独りで頭をガンガン振った。途中「この曲、なんか音量低くね? おかしいなあ」なんてふと思ったときに、初めて頭の振りすぎでヘッドフォンがずれていたことに気づいたくらいだ。触覚すら不要だった。聴覚だけで音楽を聴いていた。それほど冷静さを失うほどのアルバムに出会ったのは久しぶりで、作品のデキとはまた別のところで僕は不意に感動してしまった。僕はまだ音楽を「聴ける」人間なんだ。ひととおり再生が終わって、なんかポーっとなってしまって続けて聴く気が起きなかったのも久しぶりだった。『JOY』。音楽を聴ける喜び。夢中になれる喜び。これは、来る。マイウェイ、来るぞ。今までずっとメチャクチャファンだった僕がこんなんなってるんだ。みんなこんなんなれ。