豪快すっ飛ばしブログ(読者が)

今年の盆、僕の家に先祖の霊は帰ってこずにゲームの神が寄り道してきた。「いや、ちょっとフラっと寄っただけだから」と言いつつ茶を飲み飯をたかりベッドに勝手に入りモーニングコーヒー飲もうよ二人でとかほざいたり味噌汁作ってくれたりした。母ちゃんの味噌汁が飲みたいだけなんだよオオオオ属の人間である僕はゲームの神を受け入れた。受け入れたというか愛した。愛し合った。インタラクティブに愛を叩きつけた。そして今日、彼はまだ僕の家にいる。僕の横で寝ている。


燃えろ!熱血リズム魂 押忍! 闘え! 応援団2

燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2』というゲームである。


このサイトにたびたび訪れてくださる人は、『Elite Beat Agents』(以下『EBA』)についての記事が一週間以上表示されていたことをご存知だろう。『燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2』(以下『応援団2』)は、海外版である『EBA』の本家、ココジャポンで販売されているニンテンドーDSのゲームだ。とにかく面白い。とにかく遊んでいる。音楽に合わせて画面を突っつけばなんとなく「押忍!」な気分になれてしまうシンプルこのうえないゲーム性と、それを彩るアホ丸出しのストーリーと演出が僕を惹きつけて離さない。詳しくは例の「一週間以上表示されていた」記事を参照していただくとして――っていうか参照なんかしてる暇あったらゲーム屋行って『応援団』でも『EBA』でもいいから買ってきたらどうなのよ! と内股で主張したい。買えば面白い。至極簡単なことだ。買わないと面白くない。買えば面白いのである。一見さんは例外として、日頃から僕のサイトを読んでくださっている方は、おそらくこのゲームを気に入るのではないか。音楽とアホ。この二つの要素を、あなたは備えているはずだ。



踊るアホウに見るアホウ、同じアホなら踊らにゃソンドンヨル。損である。


さて、以後はプレイした人にしかわからないことなので、控えめにいきます。

はじめに、

僕がどのくらいこのシリーズをプレイしているかというと、『EBA』ではランクが一番上、『応援団2』では一番上から二番目の格付けとなってます。わかりやすく言うと、音楽ゲームに馴染みのない人から見れば「何このキチガイ」としか思えないレベルですね。だがそのキチガイから見ても「オゥ、何isこのキチガイ」としか思えない方々がこの地球上には数多く存在するんですよ。世界は広いのう。つまり、「それなり」にやりこんでいる状態とは言えるでしょう。だからこそ、このゲームについて「それなり」に語ってもバチは当たらないのではないかなあと思うので語ります。吾言う。と書いて語る。
ゲーム部分には何の文句もないのです。普通にトンデモナクべらぼうな具合で面白いし、繰り返し繰り返し遊んでしまう。ガーッと進めてしまうので、飽きが来るのは早そうではありますが、それは比類なき中毒性の産物であり、ゲームが薄っぺらいとかいう問題ではありません。では何に文句をつけるのか。皆様の予想通り、収録曲であります。
とは言っても、僕にしては珍しく、「こんなゴミみたいな曲、やっていられるか!」と思うようなモノはありませんでした。『EBA』は洋楽の超有名曲ばかりなので何一つ不満がないのが当たり前なのですが、日本のヒット曲を集めた『応援団2』にすら、特に不満がないのです。これは自分でも意外でした。ポルノグラフィティーやHOME MADE家族ラルクhydeさんなんかは名前を聴いただけで顔をしかめてしまうほど苦手なグループであったのに、ゲームで聴くと悪くない。むしろ良い? と思えるほどです。まあ冷静に音楽だけを聴いているとやはり苦手なのですが(ポルノの「ミュージックアワー」は少し見直した)、『応援団2』のストーリーやコミック表現による演出、そしてゲームのキモとなる「譜面」(ネットではこう表現していたので僕も倣います)がグイグイ楽曲の質を押し上げているように感じました。叩いていて楽しい譜面が設定されている曲は、そりゃ聴いてても楽しいに決まってる。この『応援団』効果で、スキマスイッチの「全力少年」、中島美嘉の「グラマラス・スカイ」、サッカー日本代表の応援歌「サムライブルー」などの曲を知り、そして好きになってしまいました。ゲームの力、侮りがたし。

じゃ、

何を「文句」つけるのかっていうと、人間幸せなときは際限なくワガママをほざくものでして、「今のままでもじゅうぶんだけど、もっとこんな曲を収録していたらいいのに」という方向の不満が出てくるのです。普通に音楽を聴いているときでも、頭の中でゲーム画面が再生されて、勝手にプレイしてるんです。病気。これはどうしようもない。この病気を治せるのは任天堂だけです。子供に優しい任天堂さん、是非、是非是非、身体が大人頭脳は子供の僕にも優しくしてください。

僕を病気にさいなます曲(一部)

くるり「ロックンロール」
八の字描かせろ無限のビートグライダー飛ばさせろ、と僕は言いたい。あの印象的なギターリフも、うまくすれば楽しい譜面になりそうです。歌詞の内容も『応援団』に合っているといえるのではないでしょうか。
岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュートきめたらどんな顔するだろう」
なぜ入ってないのかがむしろ不思議ですらあります。青春の123ジャーンプ。
the pillows「RUNNERS HIGH」
あの部分遊ばせろ! 知名度? うるせえ!
the pillows「Funny Bunny」
またピロウズ? うるせえ!
福山芳樹真赤な誓い
アニソン? うるせえ!

とまあ、

本当に一部ではありますがこんな感じでしょうか。『マクロス7』というアニメのファンである僕としては、作中の楽曲だけで一つゲームを作っていただいても一向に構わないのですけど、まあそれはさすがに無理な話。プレイした人それぞれに、千差万別の「この曲があったらいいのに」があるでしょうから、僕の望みが叶うなんてことはないと思います。それでも書かずにはいられなかった。これもまた、このゲームのなせるマジックなのかもしれません。ただ一つ不安があるとすれば、それは“応援団”というコンセプトです。何を全否定してるのか、と突っ込まれるのは覚悟しています。バカで熱血でまっすぐな“応援団”、ゲームの素晴らしさの中核であることは間違いないのですが、それに縛られすぎてしまっては、先はちょっと暗いのではないでしょうか。海外版の『EBA』は、「応援によって解決する」要素を薄くして、「音楽によって解決する」という方向性を打ち出しました。結果、バカ度や熱血度は多少失われてしまったものの、楽曲選択の幅は大きく広がり、バラエティに富んだ音楽で僕を魅了してくれました。もちろん、ゲーム自体は変わらず面白いまま、です。「応援」にこだわらずともゲームは成立できる。ただ、ゲーム性だけを追い求めると『ビートマニア』みたいに敷居が高くなってしまうのですよね。本当に難しいところです。無理を承知でなんとかがんばってほしい。「応援歌」という縛りを固くしすぎることなく、誰もが笑ってプレイできるゲームであってほしい。そう思います。本当に。切に。ずっと次回作が出ること前提で書いてます。出ますよね? 出なかったら殺す。何度も何度も殺してやる! 一生お前を殺し続けてやるからな!(ギャアアアア!)(おわり)