THE ROLLING STONES 『LET IT BLEED』

mikadiri2003-11-14

ピロウズの『ペナルティーライフ』がさして良く聴こえなかったのは、このアルバムを前日に買ってしまっていたからかもしれません。ストーンズの長いキャリア中でも最高傑作と呼び声の高い本作。聴いてみて、納得でしたよ。確かに名盤だ。
1969年にストーンズアメリカのオルタモントでフリー・ライブを開催したとき、演奏中に乱闘があり、死者が出るという事件がありました。有名な「オルタモントの悲劇」ですね。その事件を映画化した際にテーマ・ソングとなったのが、一曲目の「Gimme Shelter」です。まるで事件を予期したかのような危機感溢れる歌詞。アルバムの一発目から物凄い暗いですが(笑)、これはこれで良し。
全編通してストーンズ節炸裂です。キースお得意のコード・カッティングでガンガン押す曲あり、ブルースの帝王ロバート・ジョンソンのカバーあり、アコギでカントリーチックに攻めてみたり。ライナーには「This record should be played loud.」――つまり「でっけえ音で聴きやがれ!」みたいなことが書いてあったんですが、まさにそんなアルバム。
アルバムで一番好きなのはB面の三曲目「Monkey Man」でしょうか。「アイムアモンキエエエ!」とまるで某サイトそのままに叫ぶ(笑)ミック・ジャガー。こういう歌がミックの真骨頂のような気がしますね。
ほかにも「Midnight Rambler」や「You can't always get what you want」(なんちゅうタイトルだ)など、ストーンズを語る上で欠かせない名曲がいっぱい。「ストーンズって、アルバム多すぎてどれ聴いていいかわかんない」という方にかなりオススメです。