Various Artists 『get yer la-la's out!』

ミンティ・フレッシュというインディー・レーベルに所属するアーティストのシングルを集めた企画盤。こういうオムニバスものというのは、新たなお気に入りバンドを発掘できるので大好きです。そしてそれがギターポップのオムニバスとなれば、しかも小山田圭吾(ご存知コーネリアスの中の人、元フリッパーズギター)とカジヒデキ(今何やってるんだろう)監修となれば、悪いはずがない。とてもいい曲ばかりが収められています。青春の調べ。
参加しているアーティストを列挙してみましょう。stump the host、the hit parade、love jones、liz phair、every good boy、veruca salt、the legendary jim ruiz group、papas fritas、the sugerplastic。……知らない人たちばっかり(笑)。ヒットパレードとリズフェアーをかろうじて聴いたことあるくらいで、あとは全くの未知のグループです。しかしこういうマイナーなところに名曲が潜んでいるんですよ。油断できぬ。
ギターポップと一くくりにしてますが、その分類はとても難しいものです。実際ここに収められているものの中にはネオアコ寄りのもの、グランジ寄りのもの、もろボッサなものと、本当に多種多様。ギターポップがマイナー・ジャンルに落ちてしまったのも、そういうまとまりの無さからくるとっつきにくさが原因のような気がします。しかしですよ、バンドのルーツはどうあれ、全てに共通しているのが、「キャッチーなメロディー」なんです。どれもこれも、口ずさめるくらいにポップ。
だからこそ、あまり深くモノを考えずに音楽を聴きたいとき、ギターポップは最適ですよ。目をつぶってハミングすればあら不思議、今までの鬱々した空気がどこかに飛んでっちゃう。本当ですよ。そういう音楽。
このアルバムでは、リズフェアーとヴェルーカ・ソルトがお気に入り。前者は柔らかなギターに女性のコーラスが重なってくる感じ。スローイング・ミュージズ的(例がマイナー過ぎるか)な女性二重唱。こういうの大好きです。後者はバンド・サウンドに重きを置いた結構激しめな曲。しかしボーカルは女性で、これまた僕の好きな声。ある程度しっとりした粘り気のある声が好きですね、女性の場合。


しっかし、変なところでミーハーなわたくしは、こういうのを聴くと7インチシングルを集めたくなってきてしまいます。音楽をお洒落アイテムにはしたくないのですが、やっぱりギターポップの7インチのジャケはイカすからなあ(死語)。でも高いんだよなあ、2曲しか入ってないのに3000円とかする。ま、こういうのは買わずにレコ屋で眺めるだけのほうが楽しいのかもしれませんがね。