Velvet Crush 『 TEENAGE SYMPHONIES TO GOD 』

mikadiri2004-02-04

ジェフリー・ポーチャード(Gt)、ポール・チャスティン(ba&Vo)、リック・メンク(Dr)の三人からなるギターポップバンド、ヴェルヴェット・クラッシュのセカンド・アルバム。アメリカ出身でありながら、イギリスのレーベル(マイブラなどで有名なクリエイションレコード)からリリースされております。ということはメロディーの傾向はブリティッシュな感じになるわけで、それはもう僕に直球ストライクってわけですよ。
「ワン、ツー、ワン・ツー・スリー・(ドン)」のカウントで始まるM1「Hold Me Up」。「(ドン)」というのはフロア・タムの音です。こういう細かいところも僕のツボ。で、この曲なんですが、わかりやすいオルタナ的ロック・ナンバーかと思えば、Bメロで綺麗なコーラスが入れられちゃったりして、いきなりポップ。ファルセットで「イエイイエイイエイイエイ」なんてコーラスされたらタマランですよ。ハモリも決まってます。ギター・ソロもパワフル。ドラムは軽やかに、それでいて力強い。トップにふさわしい、十代の元気が溢れる楽曲。しかし彼らが一筋縄ではいかないバンドであることはよくわかります。
M3「Why Not Your Baby」ではカントリーの要素を取り入れ、アルバムに幅を持たせています(調べてみたらザ・バーズの人のソロ時代の曲のカバーらしい。どおりで)。M4「Time Wraps Around You」はミドルテンポでアルペジオが心地よい落ち着いた良曲。イントロからグイっと耳をひきつけるポップさのM5「Atomosphere」は、これぞヴェルヴェット・クラッシュといった感じの名曲(これ一枚しか聴いてないけど、おそらくバンドの代表曲)で――と、ここまで気になった曲をピック・アップしてみたらほぼ全曲になってしまった。それほど密度の濃いアルバムということです。間違いなくオススメ。ウィーザー、オアシス、ティーンエイジ・ファンクラブといったバンドが好きならば、聴かないと損します。