仮面ライダー剣

素晴らしい。素晴らしい。僕はこの番組が好きになってきた。なぜって、日常的に筋力トレーニングをする習慣のない僕でも、日曜朝にこれを見れば、爆笑という行為により腹筋が六つに割れるほど鍛えられるからだ。素晴らしい。深夜の筋トレ系通販番組は、効果があるのかどうかよくわからないグッズの販売などやめて、「仮面ライダー剣を見よう!」とアピールしたほうが良いのではないか。それほど今週のギャグは神がかってた。素直に負けを認めよう、僕はこの番組に勝てない。
具体的に笑ったポイントを挙げていくとキリがないのだけれど、とりあえず僕の瞬間最高腹筋振動速度を更新させた功により、MVPは広瀬パパです。「シオーリーシオーリー」と絶妙に(もちろん、マイナスの方向で)感情のこもった台詞を吐きつつ見事なフォームで走りながら自分の娘を追いかけていくシーン、あれはそうそう見れるものではない。録画しておくべきだった。次点は、もうすっかりおなじみ睦月さん。冒頭の微妙回転から始まって、その後の「ウーウー」ギレ、腹パンチで吹っ飛び、後半の微妙な放置っぷり。「微妙」がキーワードですね。スタッフわかってる。続いて我らがヒーロー(非常にロリコン、を茶化した言い方)相川始さん。幼女とのラブロマンスはもはや誰も止められない。一応犯罪です。というか「アタシ、もう我慢するのやめたの」から始まる問答は、ちょっと普通に問題視されるべきだと思う。笑えるから個人的にはOKなのだけど、倫理的には直線的に間違ってる。あと久しぶりに「ウェーイ!」してくれた剣崎くんも頑張った。このように、あまりに多くの笑い所に溢れていたため、一つも台詞をまともに喋れていない橘さんですら霞む。睦月を呼び止めるときに何と言ったのか、贔屓目に考えてもさっぱりわからない。「オーエウエイアイウア!」と、いきなり狂ったのかと思った。
客観的に見るとグダグダもいいところのこの番組を(これを素で面白いと言ってる成人はちょっと出家して山の上から世界を見つめてみる必要がある)、なんとか挽回しようとして強引に成立させた仮面ライダー共闘シーンはまあ、反則ですね。そりゃ燃えるっつーの。やり方が汚い。もうちょっとちゃんとしたところで使えよそのシチュエーション、と言いたくなる。いきなり降り出した雨も小道具として安易にもほどにあるし(子供番組だからってあんまり視聴者を舐めんな)、やはり真面目に語るとすればこの番組のスタッフは無能中の無能なのだけど、それが別の観点でみれば天才中の天才になる。不思議。これが今流行の錬金術ですか。
まあ、とにかく笑った。僕がこの番組に求めるのはもう笑いだけだ。それ以外いらん。