デトロイト・メタル・シティを耳コピしよう

皆さんおはようございます。今日も元気に地獄から這いずり出てきましたか? 目覚めの音楽はもちろんDMC*1の「SATSUGAI」。初夏眠暁を覚えず――そんなあなたの眼球もたちどころにパッチリ、さあて頑張って殺害するぞ、と血のりで壁に誓いの文字を書きつけていることでしょう。いつも私たちに一打サヨナラのパワーをくれるDMC、本当に素晴らしいバンドですね。
さて、そんなDMCを毎日聴いていると、次第に「オレもクラウザーさんみたいにギターを弾いてみたいぜ〜」と思ったりしませんか? 鋲付きベルトで私の首を絞めないでください。あなたのおっしゃりたいことはだいたいわかります。「そんな恐れ多いことを、死ぬのが怖くないのか〜」と、こんな感じでしょう。もちろん恐れ多い。わたくし今、手が震えています。しかし尊敬する魔王のマネをしたくなってしまうのは人間の性(SAGA)。たとえクラウザーさんに殺害されたとしたって、この激情は止められやしないのです。つい先日路上でDMCの曲を演奏していたバンドがクラウザーさんを地獄から呼び覚ましたように、私たちも呼び覚ましてやろうじゃありませんか。
まず準備するものはギター。楽器屋で貰いましょう。ギブソンのSGが好ましいですが、弘法筆をえらばず、という言葉があるように、魔王ギターを選ばず、です。とりあえず何でもいいでしょう。楽器屋を出たらその辺の人を殺害し、血をボディーにふくませます。ふくませたらだいたい準備はオーケーです。殺害に余裕のある人はBOSSのMETAL-ZONEというエフェクターを、店員ぶっ殺して一人占めしましょう。このエフェクターがあると、地獄的サウンドを出せます。ツマミは全てマックスにしましょう。「FUCKす」と叫びながらツマミを回すとより効果的です。
さて準備ができました。いよいよ実践です。
「一秒間に四回しかレイプ発言できない僕でも大丈夫ですか?」
大丈夫です。十回発言できたらむしろあなたはクラウザーさんです。
さて、曲を弾くときに必要なのがコード。難しいイメージがありますが、そこはさすがクラウザーさん、僕ら豚どもがコピーしやすいようにと気遣ってくださっており、二つのコードしか使われていません。それはDmとC。DMCの曲は全てがこのディー・マイナーとシーです。「ゴートゥDmC」と覚えましょう。クラウザーさんは魔王なので早弾きや歯弾きや風車弾きなど高度な地獄技術を駆使されますが、私たちには土台無理ですから、とにかくDmとC。音程が分からなくなるほどアンプで歪ませ、とにかく高速で適当に殴り弾きすれば、もうあなたはクラウザー三世です。
コードの押さえ方? 必要ありません。俗物どもの常識にとらわれてどうしますか。


それでは曲を弾いてみましょう。コードもあわせて記載しますが、コードチェンジが高速なので気をつけましょう。右手のストロークが目視できないくらいの速さが目安です。

SATSUGAI」 作詞・作曲 ヨハネ・クラウザーⅡ世


Dm C Dm C Dm C Dm C
オレは地獄のテロリスト
Dm C Dm C Dm C Dm C
昨日は母さん犯したぜ
Dm C Dm C Dm C Dm C
明日は父さんほってやる
Dm C Dm C Dm C Dm C
殺せ殺せ親など殺せ
Dm C Dm C Dm C Dm C
サツガイせよサツガイせよ
Dm C Dm C Dm C Dm C
思い出を血に染めてやれ――