それは、神々とはあまり関係のない物語

ヴァルキリープロファイル2をやりたい。


やればいいじゃないかこの野郎殿、この殿野郎、殿畜生。そうおっしゃることなかれ、やりたいからやる、それじゃ子供だ。僕はもう子供じゃない。大供だ。オオドモ。コモドオオトカゲの親戚っぽい種族なのだ。欲望が生まれたからといってそれを満たそうとするばかりでは前に進むことはできないのだ。現実的に考えてみる。まずは金銭面だ。生活費を娯楽へつぎこんでしまうのはオオドモとして愚の骨頂。きちんと計画を立てないといけない。まずは家賃。当然だ。そして食費。もちろんだ。公共料金も忘れてはいけない。ガスを止めないためにお金が必要だ。電気を止めないためにもお金が必要だ。水道も、ネットも止めないためにお金が必要だ。そしてもちろん、欲望を止めないためにもお金が必要だ。たかが8000円を出し惜しんでどうする。夢を追いかけるのだ。子供の心を持ち続けて何が悪い。ちっちゃな頃から悪ガキでだ。大きな今は悪ギガンテスだ。こんにちはギガンテスデス。さあゲーム屋へ走れ。信号を無視して走れ。ブレーキなんて踏むものか――
待て待て、自制するために書き始めた日本語だというのにむしろ自らを駆り立ててしまっているではないか。落ち着くのだ。今月は生活費だけではない。7月から煙草が値上がりする。その前に買いだめをしておかねばならない。そのためのお金も残しておかなければいけないのだ。しかし、少し立ち止まって考えてみると、これほど厳しい仕打ちを受けてまで喫煙行為を続けるというのも馬鹿げているような気がする。わざわざお金を出してまで自分の身体を傷つけて何が楽しい? 人にだって迷惑がかかる。大事に思っている人に一番迷惑がかかるのだ。こんな煙生産棒、捨ててしまえ。投げ捨てろ。振り返るな。僕はオオドモだ。オオドモは後ろなど見ないのだ。前へ、前へ、Go forward。禁煙してから何日間かはイライラしたりするかもしれない。それでも振り向かない。気分転換にゲームでもやればニコチンのことなど瞬時に忘れられるだろう。夢中になればいい。さあゲーム屋へ走れ。信号を無視して走れ。ブレーキなんて踏むものか――


ヴァルキリープロファイル2 -シルメリア-(通常版) 特典 「VISUAL PROFILE 2」付き
明日発売です。