むんこ『がんばれ! メメ子ちゃん』


がんばれメメ子ちゃん 1 (バンブー・コミックス)


僕殿としたことが買い忘れていた。ここ一週間、ふと「なんか忘れてることがあるような気がする」と思ってはその「なんか」に至ることなくウヤムヤにしてきたことがあったのですが、なんてことはない、むんこ先生の単行本を買うのを忘れていたのでした。ちゃんと発売日に『ヴィンランド・サガ』『デトロイト・メタル・シティ』と一緒に買おうとしたのですけれど、メメ子ちゃんだけがなぜか見当たらず、そんなら次の日でいいやと思って次の日疲れててめんどくせーってんで次の次の日にはもう忘れていたという。ばかばかばか! そんなことで「全埼玉むんこ作品推奨委員会」の委員長が務まるのか! 
連載してるのを読んでいたから面白いのはわかっていたのですが、僕がまだむんこ先生の魅力に気づいてない頃のお話もとても面白いものでございました。本当に(僕の中で)むんこ作品は別格です。四コマ漫画を貸してくださる人がバイト先にいるので、それなりの数の四コマを読んでいますけれど、むんこはなんというか、桁が違う。四コマに必要な「不必要なモノはバッサリ切りとる」という作業の精度が半端でなく高い。ざっくり。描写されるべき部分が省略されていたとしても、読者は映像を頭の中で見ることができる。そして台詞力。一言でガツンと場を決める言葉を難なく選んできやがる。難なくではないのでしょうけれど難なくっぽく思える。これはまさに俳句の世界ではなかろうか。むんこ先生は漫画界の歌人だ。兵どもは夢の途中なのだ。
何が言いたいのかというと、とにかくむんこ作品はオススメということであります。『らいか・デイズ』『だって愛してる』『まい・ほーむ』そしてこの『がんばれ! メメ子ちゃん』、どれも外れがない、当たりだらけの化け物作家。しかもそれを全部同時に連載しているのだから恐ろしい。何者なのか本当に。『はいぱー少女ウッキー』の単行本化も待たれるところです。