my way my love『dedicated to an angel on your shoulder』

さて世界進出も決定し、ごく一部で話題沸騰のマイウェイマイラブ。昨日紹介した「Captain」という曲があまりに素晴らしく鬼のようにリピートしていると、僕の中でマイウェイ熱が再燃してきてしまい、とりあえずアルバムを聴き返してみたりしました。で、これもまたとんでもなく素晴らしく、やはり彼らは凄い、と再確認した次第です。デリシャスレーベル時代にリリースされたこの『dedicated to an angel on your shoulder』というアルバム、現在のマイウェイからみるとポップな方向にベクトルが向いていて聴きやすく、入門にはちょうどいい感じです。とはいえマッドな音作りもきちんと為されており、マイウェイがいかに変態的で美しい音楽を作り出すバンドかは十二分にわかります。
M-2「AIR CRUISER」、これが僕をマイウェイにハマらせた曲なのですが、畳み掛けてくるようなバスドラ連打の力強いビートと、聴覚だけでなく視覚や触覚でも確認できそうなほど美しく歪んだディストーション・ギターが気持ちよすぎます。流されてしまいそう、というか流されていいや、と思えるサウンドシーケンサーシンセサイザーか、使ってる機材は何なのかわかりませんが、バックでピンポンパンと響く可愛らしい電子音もポイントです。M-4「A WAKE」、コレはとんでもないですよ。オルタナティブとポップがガッチリと手を組んだ、最高の名曲。歌メロは美しく、歌詞もとことん美しく、静かに流れていき、そして轟音ギターとともに爆発。もう身をゆだねるしかない。これを聴くためだけにアルバムを買ってもいいのではないか、と豪語したくなります。M-8「SECRET LIFE」はバンドのマッド面大爆発といったところの大作。曲の締めらへんでとんでもない音が鳴り響くのですが、マイウェイの村田氏曰く、「スピーカーから汁が出るような音を出したかった」と。どんな音だよ。まあ僕の身体から汁は出ているので、ある意味その試みは成功したといってもいいでしょう。
9曲入り、とそれだけ聞くと物足りないように感じるかもしれませんが、そんなことはさらさらなく、少ない曲数だからこそいろいろなアイデアを凝縮して収めることができていると僕は思います。傑作。惜しむらくは、このアルバムがデリシャスレーベル時代に出たということで、若干黒歴史化していることですかね。名曲が多数収められているのに、勿体ない。