the pillows『GOOD DREAMS』

mikadiri2004-11-03

というわけで総評なんですけれど(普段の「冷蔵庫のない生活」を楽しみにしている人にはホント申し訳ない)、昨日の第一印象(id:mikadiri:20041102#1099389133)で書きたいことはほとんど書いてしまった感じです。40回くらい通して聴きましたけど、印象はあまり変わらないまま。ピロウズは間違いなく進化してる。前作『ペナルティーライフ』の進化具合は個人的に気に入らなかったけど、『GOOD DREAMS』は僕好みのものに仕上がってます。M-1「xavier」M-11「Rosy Head」で見せる遊び心、ギターロックとしてピロウズがある一点に到達したM-2「WALKIN' ON THE SPIRAL」、静かに、しかし確かに「開拓者」としての情熱を感じさせるバンド・サウンドの魅力満載のM-6「フロンティアーズ」などなど、聴きどころはたくさん。しかしこれまでのピロウズのように、一回聴いただけでガツンとくる即効性のある曲(俗に言う“キラー・チューン”)はありません。アルバム全体の完成度で勝負してますね。通して40分弱という潔さも良し。ピロウズを聴いたことのない人に胸を張って勧めることはできないかもしれませんが、良作であることは間違いありません。個人的には、まだまだ改良の余地はあると思いますけれど。少なくとも、ミックス・エンジニアは統一したほうがいいと思う(僕の好みでいえば吉田仁に)。あと、水性クレヨンを使って描かれたトモフスキー画伯によるジャケットはほぼ満点。空の色が微妙に暗く濁っているあたり、アルバムの雰囲気をとてもよく表現していると思います。