週刊少年ジャンプ

週刊連載とはかくも儚きものか。ジャンプが誇る変態王道熱血漫画『武装錬金』が、ドーピングの影響で尿意に悩まされ、50メートル先の公衆便所へ怪走するベン・ジョンソンをも凌ぐスピードで、終末へと突き進んでおります。尋常じゃない速さ。何でだろう。なんで僕らの『武装錬金』が終わらなければいけないのだろう。いや、まだ終わることが決定してるわけではないのですけれど、なんかここ数週の展開からは、なんつーか、週刊少年誌に掲載される漫画からは漂ってはいけない香りがぷんぷんする。僕はこの匂いを前にも嗅いだことがある。それはたぶん、魔城ガッデムで使用されていたアロマグッズと同じ種類のものだ。とにかく、ヤバイ。サイクロップスの目に映るのは唯一つ。そう、デストロイ。贔屓目を取り去ってみても、『武装錬金』は間違いなく打ち切られるべきではないと思うのだけどなあ。

武装錬金

というわけで打ち切り路線を小田急ロマンスカーで猛進しています。これまでは「槍」「鎌」「鎧」「剣」などなど、「武器」として登場することの多かった“武装錬金”。途中、変態用の変態アイテムが色々と出てきましたが、あくまで己を“武装”するものでした。それが先週今週と、怒涛の勢いで覆されてます。武装なんて目じゃねえ、むしろ兵器。サブマリンだとか、ミサイルだとか、巨大ロボットだとか。おいおい、そんなの出しちゃったら、もう「それ以上」を出せないじゃない。発展することができないじゃない。行き詰っちゃうじゃない。作品が袋小路に入っちゃうじゃない。終わっちゃうじゃない。和月先生はもう開き直ってしまったのでしょうか。挙句、ヴィクターまで巨大化してるし。ギャグ抜きで魔法戦隊マジレンジャーの世界です。僕は「うわ」と思いつつも、あまりの突き抜けぶりに笑いましたけれども、こんなに唐突で大げさな戦闘シーンが、一般読者の支持を得られるものだとは到底思えません。特に小学生中学生は背伸びしたいお年頃ですから、こんなマジレンジャー展開は「くだらねー、つまんねー」と思うに違いないんです。ジャンプは小学生中学生の雑誌なんですから、あんまり突き抜けすぎるのもどうかと思うのですが。うーむ。ある程度歳をとってヒネクレてくると、今の『武装錬金』も「錬金て、面白!」とむしろ楽しめます。でも、こういったアホバトル漫画を受け入れてくれる人は全体的に見て少なそう。打ち切られるっ……! 駆け巡る脳内物質っ……! うはっ……! おkっ……!
おkじゃないですよほんと。どうなっちゃうんだろうなあ。伏線回収しなくていいよもう。回収したら終わっちゃうから。ヴィクターの謎が明らかになったら、あとに残るのは斗貴子さんの過去話だけ。やばい。その過去話すらさせてもらえるかどうか微妙だし。あー。ええと、わかりにくいかとは思いますが、これでも僕、『武装錬金』を心から応援してます。

銀魂

ほんとあとは絵だけなんですよ。下手ってわけじゃないんですけど、雑というか、あんま人を惹きつけられる紙面じゃないと思います。なんとなく目立たない。キャラ造形は悪くないし、何がいけないんだろうなあ。漫画、もしくは絵について僕はド素人もいいとこなんで、原因はわかりません。セリフまわしとかは大好きです。面白い。

アイシールド21

ええい、おっさんはいい、まも姐を出せ、まも姐を!(みんなはこういう読者になるなよー)(言うまでもないがムサシのエピソードは良かったですよー)(もはや「良い」って言うまでもないレベルにまで達してますね、アイシールド)

ピューと吹く!ジャガー

バンダインきた! この人好きなんですよ。ジョン太夫もそうですけど、うすた漫画におけるリアクション過剰キャラがお気に入りなんです。今週もちゃんと「地面に埋まってから飛び出す」をやってくれた。吹いた。過去の遺産に頼ってるだけじゃん、っていう見方もあるでしょうが、いいネタは使いまわしてもいい、と僕は思います。笑った。

デスノート

第二部のラフ画が出てましたが、我らが夜神サユたんが大学生になってました。おお、神よ! 我にもう一度、中学生のサユたんを! 大人の階段を昇る前のサユたんを! あの素晴らしい愛をもう一度! おお、神よ……(みんなはこういう大人になっちゃ駄目だぞう)