CHEMICAL BUMP SHOW!!@渋谷O-East

my way my lovethe blondie plastic wagonのバリヤバライブのせいでこの日の記憶が若干吹き飛んでいるのですが、書きますよ。ピロウズと髭とブラフマンの対バン。髭に関してはライブもCDも全く聴いたことがなく、ブラフマンは『A MAN OF THE WORLD』という大昔のアルバムで時が止まってしまっている僕にとって、この日はとても新鮮な気持ちでライブに臨むことができました。ピロウズは置いておくとして。ピロウズ主催のイベントって、良く言えば「楽しげ」、悪く言えば「馴れ合い」的な身内向け雰囲気が漂ってることが多いのですけど、この日は違いましたね。緊張感があった。ピロウズは置いておくとして。ライブはピリピリしててナンボ、と常々エセ関西弁で思っています。

結論から言いますとこの日の個人的ベスト・アクト。何の予備知識もない状態で臨んだのが良かったのでしょうか、とにかくキた。「CD買わねば。買わねばアカンこれは」とド貧乏人の僕に思わせるのだから凄い。しかし、何がキたのか、と問われると、ふむ何だろうと悩んでしまう。曲かなあ。それだけじゃないなあ。もちろん演奏もだしなあ。ダブルドラムセットもだしなあ。たたずまいもだしなあ。つまりバンドそのものに惹かれたというべきなのでしょうか。一曲目だったかな、「白い薔薇が白い薔薇であるように」っていう曲の時点でもう「うはー」となってました(もちろん曲名は後で知ったのですよ)。「髭は赤、ベートーヴェンは黒」も良かった。「“ベイとベン”って何だろう?」と思いながら聴いてたのですけど、ベートーヴェンだったのね。あと「ギルティーは罪な奴」ね。ああいうリフに僕は凄く弱い。つーかライブで一回観ただけなのに、その後CD聴いてすぐノリノリになれるってのは地味に凄いことなんじゃないでしょうか。そんだけ印象が強かったってことなのか。

BRAHMAN

もちろんライブ初体験ですよ。前のほうに行くとぶっ殺されそうなのでバーの中でまったり煙草吸いながら音を聴き、ときおり外へ見に行くという消極的なスタンス。でもこれが良かったのかもしれません。ヒネクレものの僕ですから、ダイーブやらペットボトルブチ撒けやら見てしまったらきっと「DQNどもめが」と思って引いていたに違いない。とにかく、わかってはいたことですが、演奏力がとんでもないですね、この人たちは。曲もドラマチックでヘビーでグワーな感じであるし(何語だコレ)、そりゃカリスマ的な人気があるはずだ、と思いました。残念ながら僕の趣味嗜好には合わないバンドなのですけど、そういうのは置いておいて、凄くカッコいい野郎どもだと思いました。

the pillows

そんで僕らのピロウズ。登場するなり「アゥイエ!」、これだけで滅茶苦茶盛り上がれるのは凄い。そろそろ「アゥイエ」を商標登録するべきではないか、と思う。あと「ひさしぶりじゃないか」も。本編のセットリストは人気曲と新曲を混ぜた無難な感じでありました。ピロウズを見すぎているからそう思うのかもしれませんけど。一曲目「I think I can」から、ギター真鍋氏のエロさがとんでもないことになっていた。この人はとてもエロい。いやらしいのではなくエロい。なんだあの腰は。漫画家藤田和日郎あたりが見たら「これだあああ」と思ってしまいそうなエロさ(わかりにくい)。それにしても9月発売のシングル「ノンフィクション」のカップリング「HEART IS THERE」は素晴らしくカッコイイですね。原曲どおりレゲエ調の演奏で始まって、そっからメチャ横ノリのダンス・ビートへ。メロディーも鬼のようにキャッチー。ピロウズは「ノンフィクション」の次に、ナインマイルスの「the third eye」をシングルにしちゃうらしいですが、そんならこっち(「HEART IS THERE」ね)もシングルにしちゃって、今年はナインマイルス・イヤーにしてしまえばいいのに。と僕は思った。ダンス・イヤーに。ピロウズのダンス・ビートナンバーといえば「My Beautiful Sun(Irene)」が思い起こされます。あの曲は確かに形式的にはディスコなリズムなのですが、「踊れるか」といえばそうでもない感じでした。しかし「HEART IS THERE」は違う。真の意味で第三期ピロウズ初の横ノリナンバーと言えるのではないでしょうか。カバーだけど。肝心のシングル曲「ノンフィクション」は、とてもアホらしくて好きです。絶対に売れませんけど(この曲売れたら僕は凄くビックリするぞ)。
そうそう、「ONE LIFE」をやってくれたのは嬉しかったのですが、またラストにアレンジが加えられちゃうのかなあと思ってしまうと、なんか集中できませんでした。悔しい。そんでやっぱりあのアレンジは微妙でした。ピロウズってのは基本的にアレンジセンスのいいバンドなのに、なぜ「ONE LIFE」だけはああなってしまったのだろう。「きっとそうさ〜」で潔く終わるからこそあの曲に余韻が生まれるってのに、わざわざ余計な感動を付け足そうとしているようにしか聴こえない。最後の最後に「ワンライ〜フ」って歌っちゃうのも気に入らない。蛇足以外のなにものでもない。ギターソロ前に「ワンライ〜」とさりげなく歌うからこそ感動できるんじゃないか。二回も歌わんでいい。たとえ皆さんが「あのアレンジいい」と仰ったとしても、僕は「失敗だ」と主張し続けます。「ONE LIFE」が大好きすぎるからこそ主張し続けます。なんか「ハイブリッド・レインボウ」のラストにもアレンジが加えられそうで怖いですよ僕は。「明日を持ってる〜アゥイエー〜キャニュフィ〜」みたいな終わり方。これは有り得ないないくらなんでも。有り得ないよね?
んでアンコールなのですけど、これがヤバかった。ターミナルヘブンズなんとかとかワンライフとかで落ちかけたテンションが一気に上がりましたよ。「Nightmare」と「Advice」! 出かける前に「ナイトメアとアドバイスやってくれたら脱ぐ」とか書いておいたら本当にやりやがりました。お前らそんなに俺の裸が見たいか。インモー見たいか。両方ともやっぱりものすげーカッコよさであった。終わりよければ全てよしとはこのことですね。