2008年をふりかえる

レミオロメンの力によって桜が開花した今日この頃、皆様はいかがお過ごしであろうか。僕といえば、えー、いかがお過ごしなのであろうか。わからない。僕とはいったい何者なのだ? まあ、生きてはいる。ノートパソコンが破竹の勢いでぶっ壊れてからというもの、インターネットの世界からは離れすぎてしまった。結果、ミドルネームが「インターネット」であるほどのインターネット・チルドレンの僕は、自分というものがいまいち把握できなくなってしまったのだ。ああ、ノートパソコン。なぜ君は僕をインターネットから遠ざけようとした。なぜ起動後一分で勝手に電源をオフにした。僕は真っ青の画面の前で真っ青の顔面だった。しかし君が四回目に電源をオフったとき、気づいた。「あなたはこんなところでくすぶっていてもいい人じゃない。大海に裸で飛び込むべきなのよ」。そう彼女は――聖書においてノートパソコンは女性名詞として扱われているので、それにならって“彼女”と表記する――伝えようとしているのだと。僕は家を飛び出して世界を駆け巡った。主に自宅から三キロ圏内のラーメン屋を駆け巡った。お気に入りの店を三軒見つけた。「サービスです」っつって食後にリンゴを出してくれる店が特に好きになった。でも家に戻ると、やはり、僕は一人だった。ノー子、君がいれば、S玉県K谷市ラーメンブログを開設できるのに。お気に入りの三軒を延々とループで更新する画期的なブログができあがるのに。試しに君を起動してみた。君はすぐに真っ青な画面を僕に見せた。……わかった。わかったよ。僕は、君から、卒業する。デスクトップPCを買いました。

さて、

去年も色々ありました。すこぶるインドア派な僕が、2008年を様々な分野からふりかえってみましょう。

2008年・ゲーム・オブ・ザ・イヤー

スケート - Xbox360
人は生きているうちに三本のかけがえのないゲームと出会う。そう言ったのは誰だったか、無学のため忘れてしまいましたが、この『skate.』というゲームは、僕にとってまさにかけがえのないゲームとなりました。スケートボードというと、なんか駅前とかでバカがカーシャーやってて、あぶねえなぶつかるだろくそが、と思う程度の認識(ひどい)だったのですが、なぜ興味を持ったのでしょう。覚えてない。なぜか興味を持って、体験版を落として、速攻で予約して、それから発売日までずぅっと体験版をプレイしていたことだけは覚えています。たとえばアナログスティックを下→上と操作するとピョンと飛びます。わかりやすい。そんで手すりに向かってピョンと飛ぶとキィィといい音しながら手すりの上を滑れるんです。単純、でも気持ちいい。色々な場所を滑りたくなってしまう。スポーツをやっている気にさせられてしまう。そんなゲームは初めてでした。道を歩いてると「あのベンチ、いい感じに滑れそうだな」とか思ってしまう“スケート病”を発症してしまうほど。ボード買っちゃおうかしら。
去年はこの『skate.』以外にも面白いゲームが大量にでまして、大変な一年でした。核戦争後の荒廃した世界で「新鮮な肉だァー」とか言いながら襲ってくる人と戯れる『Fallout3』だとか、僕の中で『ウイニングイレブン』を過去のものにしてしまったサッカーゲーム『FIFA09』だとか、僕の中で『テトリス』をいらんもんにしてしまったパズルゲーム『ルミネスLive!』だとか、シューティングゲームが苦手な僕を夢中にさせた『斑鳩』などなど。基本的にXBOX360のゲームしかやらない僕ですら「時間が足りないよう」と嘆くほどですから(『skate.』以外はあんまりやり込めていません)、DSやWiiPS3を持っている人はもっと忙しかったでしょうね。今年はもはや新作ゲーム出なくていいです、ってな勢いです。今は『skate.』の続編『skate2』に、やっぱりどっぷりハマっています。

2008年・漫画・オブ・ザ・イヤー

ひなちゃんの日常 (1) 
コンビニで深夜にアルバイトしていると、次々と朝刊が配達されてきます。ニュースとかなんとなく気になって、商品ラックに入れる前にちらりと見出しを見たりするのですが、この『ひなちゃんの日常』は、そんな折に目に入ってくる産経新聞の一面に載っている漫画です。内容はなんてことない、新聞漫画らしいほのぼのとした雰囲気で、なんとなーく読んでしまっていて、それが何日も何ヶ月も続いてようやく、「あれ、これ実はめっさおもしろくね」と思った次第であります。ただのほのぼの漫画なら読むのを忘れてしまう日もありますものね。面白いのは確かなのですが、ただのほのぼのと何が違うのか、と問われると、うーむと唸ってしまう。このあたり僕が異常にオススメする四コマ漫画らいか・デイズ』と似たところがあります。全人類読むべき! とは思いませんが、まあ、面白いですよ、ってな感じ。面白いというか、「いい」。いい漫画。全人類読むべき。

2008年・楽曲・オブ・ザ・イヤー

パラサイティック・ガール
今年はほとんど新譜に手を出しませんでした。というのも、時間があればゲームをやっていたので音楽に傾ける情熱が余っていなかったのです。でありますから、「アルバム・オブ・ザ・イヤー」を選出できるほどアルバムを聴いていません。しかし、「これは僕の人生において大事な曲になるな」と思った曲はあります。スクービードゥーのアルバム『パラサイティック・ガール』に収録されている「真夜中のダンスホール」がそうです。彼らによって僕はソウルやファンクといったジャンルの音楽に目覚めましたが、最近のスクービードゥーは「ロックとファンクの最高沸点」をテーマとして前面に押し出していて、それが僕には少しロック寄りすぎるのではないかなあと思えてしまい、相変わらず曲はいいし、演奏も最高なのだけど、少しだけ残念な気持ちがありました。もっとダンスホールで横ノリなって踊れる曲が聴きたい、と思っていたところに曲名からして直球な「真夜中のダンスホール」。イントロのギターとドラムの軽快なかけあい、スクービー節とも言える裏声でのコーラス、動きすぎないけど動くベースライン、ファンキーでありつつどこか切なさも感じさせるギターのリフ。タイトルだけじゃなくて曲自体も直球でした。この曲を新年最初のライブ「カウントダウンジャパン」で一発目に聴けたのは嬉しいというほかない。そら踊るわ。「踊り疲れて酒を飲んで / さらに飲んで再び踊って / 1000小節目の真ん中へんで / 見たこともない人に出会う」という歌詞もグッド。今年もライブいくぞう。

2008年・ピロウズ・オブ・ザ・イヤー

PIED PIPER(初回限定盤)(DVD付)
これでもかというくらいピロウズから離れていた去年。結局一度もライブ行ってません。はてなダイアリーの更新もせず、アルバムの感想を待っていてくださった方々には申し訳ありませんでした。でもちゃんと『PIED PIPER』聴きました。まあ、「これは更新せねばなるまい!」ってなるほどのアルバムではなかったのですが(怒らないでー)、ちらほらと良い曲はありました。中でも「POISON ROCK'N ROLL」という、タイトルだけ見れば地雷もいいところの曲が妙に気に入っています。英語曲なうえに歌詞カードも見てないので何を歌っているのかさっぱ把握してないのですけど、それがかえってよかったのかもしれない。変にバイアスをかけず、素直にバンドサウンドにノれる。「NEW ANIMAL」も曲はいいんですけど、こっちは日本語詞で嫌でも耳に歌詞が入ってくるのであんまり夢中になれませんでした。今年は結成二十周年らしいですね。ほんと長いなあピロウズは。

てな

感じの2008年でした。今年も面白いゲーム、面白い漫画、良い音楽に出会いたいものです。これからは極力更新していきますのでよろしくお願いいたします。あけましておめでとうございました。